下記でセレクトした書籍をあげておりますが、その他新しい書籍や、入門などの書籍も【New!】と【入門】で取り上げています。
【New!】
【2023/10】経済学部生のための数学: 高校数学から偏微分まで
【2023/05】読んで理解する 経済数学
【2023/04】数学セミナー2023年4月号(数学とのつきあい方) – 数学を使う研究者 : 経済学の場合
【入門】
・経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻める
・現代経済学の数学基礎〈上、下〉
・よくわかる経済数学入門講義〈上、下〉
・例題で学ぶ入門経済数学(上、下)
以外でも
1.経済数学入門 初歩から一歩ずつ
2 悩める学生のための経済・経営数学入門
3.経済学で出る数学 ワークブックでじっくり攻める
4.経済数学入門の入門
5.読んで理解する 経済数学
などの入門もおすすめです。1,2も経済学で出る数学同等に入門レベルからです。一度これらを見比べてみるのも良いでしょう。3は経済学で出る数学での1章から7章の対応した例題、練習問題がたっぷり入ったワークブックになります。
4,5は読み物として経済学でどのような数学を使うかをのかを紹介しています。最初に読んでみて、また経済数学を学んだ後で読んでみるのも良いでしょう。最初に読んだことがもっと明白になります。経済数学入門の入門での読書案内もこちらの記事と通ずるところがあり、下記で簡潔に記載してありますので確認してみてください。
– 経済数学を学ぶ際、タイトルに「経済数学(経済学 数学)」と明記されているテキストから始めるのがベストです。
– 尾山大輔・安田洋祐編著『経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻める』は、特に文系出身者におすすめ。問題集もあるので、練習が必要です。
– もっと基礎から学びたい方は、丹野忠晋著『経済数学入門 初歩から一歩ずつ』が適していますが、中級以上の内容には不足するので注意。
– 理系出身で数学に自信がある方は、A・C・チャン、K・ウエインライト著『現代経済学の数学基礎(上・下)』が良い選択です。
本格的なテキスト
– 上記の3冊は経済学のための数学を自由に使えるようになる基本的なテキストです。
– 数学の深い理解や研究を目指す方は、小山昭雄著「経済数学 教室(全9巻)」がおすすめ。ただし、初心者には難易度が高いので、基礎を固めてから挑戦しましょう。
経済学の教科書で数学を学ぶ
– 経済数学の基礎を学んだ後は、数学を活用した経済学の中級書を読むと良い。
– 西村和雄著『ミクロ経済学』東洋経済新報社 (1990/9/1) は、数学をフル活用したテキストで、大学院受験の参考書としても評価が高い。→同じタイトルで複数あるので注意下さい。
– 初級から中級レベルの経済理論を学びたい方は、井堀利宏著『経済学部は理系である!?!?』がおすすめ。
– 英語のテキストも、数学の理解が進むと読みやすくなります。特に、Andreu Mas-Colell, Michael Dennis Whinston, Jerry R. Green: Microeconomic Theory (MWG)は、経済学の基本を網羅している。
– MWGは非常に分厚いので、必要な部分だけを読むのも一つの方法。
– もう少しコンパクトなテキストを求める方は、Hal R. Varian: Microeconomic Analysisがおすすめ。日本語訳も存在しますが、原書の方が新しい情報が含まれています。
経済学での数学とは?
経済学での数学では、論理と集合論、1変数の線形代数、1変数の関数、1変数の微積分、多変数の線形代数、多変数微分積分、多変数最適化、静的最適化、微分方程式、変分法、最大値原理、差分方程式、動的計画法などの分野・トピックがあります。もちろんこれ以外のもの、更に細分化されたものとあり、またミクロ、マクロ、計量経済学、それ以外での分野で使われるものが共通のものもあれば違いもでてきます。
経済学では他の社会科学より数学的な要素がありますが、経済学が資源の配分や価値の評価など、数値的に表現しやすい問題に焦点を当てていることもあり、また、経済学は多くの場合、数学的なモデルを使用して、複雑な現象を解析し、経済システム全体の動きも表せることができるためよく使われます。
ここでは、おすすめ書籍を掲載します。
最初はやはり、数式の展開がしっかりあったり図式化されているものを選びましょう。そこで徐々に経済学ではどの分野使われる数学を理解できてきます。自身の分野で深堀りをしていき、その中で純粋な数学書を手に取ることもありますが、まずはその流れ、方向性を理解することが必要です。
経済学の中でもそれぞれ使われる数学の要素は違ってくるところもあり、最初は大きな枠での経済学での数学の使われ方を知るのが良く、まずは一冊というところでは「経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻める」がおすすめです。
1 | 経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻める |
2 | 現代経済学の数学基礎〈上、下〉 |
3 | よくわかる経済数学入門講義〈上、下〉 |
4 | 例題で学ぶ入門経済数学(上、下) |
5 | 経済学・経営学のための数学 |
6 | 経済数学早わかり |
7 | 経済学のための最適化理論入門 |
8 | 経済理論における最適化 |
9 | 動学的最適化の基礎 |
10 | 経済数学教室シリーズ |
11 | 現代経済学の数学的方法 |
12 | 数理と経済 経済の数学解析 |
経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻める
まずはこの一冊です。高校数学から入れる入門としての経済学のための数学のテキストとなります。
幅広い経済学を網羅しており、そこで使われる数学の基礎的な部分を丁寧に解説しています。経済学的な問題を数学を使ってどのように理解するかがよくわかり、並行して経済学もこういう問題を解くというように理解できます。高校数学が分からなくても、読みながら調べていけば理解でき、式展開なども詰まることがなく学んでいけます。
問題をより多く解きたい場合は、このテキストの問題集である「経済学で出る数学 ワークブックでじっくり攻める」でより多くの問題を問いてみましょう。
現代経済学の数学基礎〈上、下〉
チャンの経済数学はアメリカでのロングセラーでの翻訳がされたものですが、経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻めるが読めれば、次にこちらに移るが良いでしょう。イメージとしては中級の経済学への架け橋となり、大学学部3,4年生が理解してほしい分野になり、経済数学を学ぶ際に詳細に記述されているため理解が深まります。その分、分量も多いのですが、上巻では静学、下巻では動学について解説しています。今のうちではこの静学と動学の意識はそこまでせずで、読み進めていくに置いて理解できますので大丈夫です。
よくわかる経済数学入門講義〈上、下〉
チャンの経済数学と同じく上下巻で別れております。何より式展開が分かりやすく、省きがないので止まることなく理解できます。その内容は、 経済学を学んでいく上で必要になる、 数学の素養を身に付けることを目的としています。 特に 中学数学の知識からでも、 大学院レベルまでの経済数学を理解 することができるように配慮してあると言う通り、内容のトピックの幅も多くあります。その一方で、 その内容は決して容易に理解することができるものばかりを集めたわけではなく、 定期試験や各種資格試験の対策用の内容に加えて、 大学院で研究を進めていく上で、 そのまま利用することができるような内容も含まれています。
例題で学ぶ入門経済数学(上、下)
多数の練習問題や演習例が掲載されており、他の経済数学のテキストと比較しても、本書は数学的な厳密性よりも例題を解いて覚えることを重視しています。上巻では用語の定義やグラフの話から始まり、基礎的な微分(ラグランジュ未定乗数法を含む)と線形代数などから下巻では微分方程式までカバーしています。
経済学・経営学のための数学
大学院レベルの経済学を学ぶための参考書として優れています、厳密に微分・積分、線形代数、集合と位相、凸解析、最適化倫理といった数学のトピックについて、叙述がなされているので基礎を終えてから進みましょう。応用例にはあまり触れられておらず、直感的な説明も少ないので、ある程度独学でやるとしても、他の書籍と併用が良いでしょう。これの後で必要な部分を数学の専門書で勉強することもやっていくと良いでしょう。
経済数学早わかり
中級レベルのミクロ経済学を勉強している方がより対象となると思います。概念の理解に重点を置き、図解も効果的に用いられているため一度本格的に上級経済数学に行く前にやると良いでしょう。
最適化では以下の特化したテキストがおすすめです。
経済学のための最適化理論入門
経済理論における最適化
動学的最適化の基礎
より高度な経済数学、またはトピック別は下記になります。
経済数学教室シリーズ
現代経済学の数学的方法
数理と経済 経済の数学解析