【横浜国立大学経済学部】2021年度(2020年実施)編入試験 – 解答、経済学Ⅱ問題3

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問題3

(1)ケインジアンの交差図では,財市場のみを考えましょう.財市場の均衡条件より,
\begin{align}
\label{IS}
\begin{aligned}
Y &= C(Y)+I(r)+G\\
Y &= 50+0.5(Y-10)+150-50r+G\quad\quad(10)\\
Y &= 2(195-50r+G)\\
&= 390-100r+2G
\end{aligned}
\end{align}
ここで,$dY=2dG$を得る.$dG=(45-10)=35$より,所得の変化分$dY$は70となります.

 

 

 

(2)貨幣市場の均衡条件より,
\begin{align}
\label{LM}
\begin{aligned}
\frac{M}{P}&=L(r,Y)\\
\Leftrightarrow M &= 0.8Y-200r\quad\quad(11)\\
100r &= 0.4Y-\frac{M}{2}\\
r&=\frac{Y}{250}-\frac{M}{200}
\end{aligned}
\end{align}
を得る.式(11)と式(10)より,
\begin{align}
\label{IS-LM}
\begin{aligned}
Y&=390-0.4Y+\frac{M}{2}+2G\\
Y&=\frac{5}{7}(390+\frac{M}{2}+2G)\quad\quad(12)
\end{aligned}
\end{align}
ここで,M=300,G=10より,均衡でのGDPは,
\begin{align}
Y = \frac{5}{7}560 = 400\quad\quad(13)
\end{align}
となります.また,均衡での実質利子率は,
\begin{align}
r = \frac{400}{250}-\frac{300}{200} = \frac{1}{10}\quad\quad(14)
\end{align}
となります.

 

 

 

(3)G=45,M=300より,均衡でのGDPは式(12)より,
\begin{align}
Y = \frac{5}{7}(390+\frac{300}{2}+90) = 450\quad\quad(15)
\end{align}
また,均衡での利子率は,式(11)より,
\begin{align}
r = \frac{450}{250}-\frac{300}{200} = \frac{3}{10}\quad\quad(16)
\end{align}
となります.

 

 

 

(4)(2)の分析では,財市場と貨幣市場を同時に考慮しているため,政府支出増加による需要の増加が,貨幣市場における利子率の増加を引き起こし,貨幣需要の低下を通じてクラウディングアウトが生じています.その分だけ,(1)の財市場のみを考慮しているケインジアンの交差図の分析よりもGDPの変化率が少ない.

 

 

 

(5)Y=470,G=45のときのMを求める.式(12)より,
\begin{align}
\begin{aligned}
470 &= \frac{5}{7}(390+\frac{M}{2}+90)\\
\frac{M}{2} &= \frac{7}{5}(470)-390-90\quad\quad(17)\\
M &= 356
\end{aligned}
\end{align}
よって,政策後の貨幣供給量は356です.

 

 

 

(6)(5)より,Y=470,M=356であるので,式(11)より,
\begin{align}
r = \frac{470}{250}-\frac{356}{200} = \frac{1}{10}\quad\quad(18)
\end{align}
となります.