【解答】アセモグル/レイブソン/リスト マクロ経済学 – 3章、演習問題

1. 政府が都市のスプロール現象を減少させるために、都市の中心部のビジネス街の近くに人々に住んでいただくための方法として、以下のような方策が考えられます。
– 交通インフラの強化: 都市中心部へのアクセスを向上させることで、通勤や移動が容易になります。
– 住宅補助金の提供: 中心部での住宅を購入または賃貸する際の補助を提供することで、住むインセンティブを高めます。
– 緑地や公園の整備: 都市中心部の生活環境を向上させることで、住みやすさを高めます。
– 交通渋滞や公害対策: 環境改善を図ることで、中心部での生活の魅力を高めます。

 

 

 

2. ビジネススクールを選ぶ際の重要な項目:
a. 大学の選択について最適な決断をするためには、以下のような点を考慮するべきです。
– カリキュラムや教授陣の質
– 学費や奨学金の有無
– 卒業後の就職先やネットワーク
– 学校の立地やキャンパスの設備
b. 年収4万ドルの仕事をあきらめてビジネススクールに通う選択は、機会費用として考慮すべきです。この機会費用は、ビジネススクールでの学びが将来の収入やキャリアにどれだけの価値をもたらすかを評価する際の重要な要因となります。

 

 

 

3. 水準による最適化と差分による最適化の示唆:
a. この状況は差分による最適化を示しています。ジョンは2つの選択肢の間の便益の差を考慮しています。
b. この状況も差分による最適化を示しています。マルシアは2つの選択肢の間の純便益の差を考慮しています。
c. この状況は差分による最適化を示しています。ニッキは最初に見つけた場所と他の場所との価値の差を考慮しています。
d. この状況は水準による最適化を示しています。レーガンはそれぞれの選択肢の純便益の水準を考慮しています。

 

 

 

4. 目標は、2つの小テストの平均点を最大化することです。

1時間の勉強による点数の増加:
– 化学: 77 – 70 = 7点
– 生物: 68 – 60 = 8点

1時間の勉強で生物の点数の増加が化学よりも大きいため、1時間を生物の勉強に使うべきです。

2時間の勉強による点数の増加:
– 化学: 82 – 70 = 12点 (2時間での増加)
– 生物: 74 – 60 = 14点 (2時間での増加)

2時間の勉強で生物の点数の増加が化学よりも大きいため、2時間を生物の勉強に使うべきです。

3時間の勉強による点数の増加:
– 化学: 85 – 70 = 15点 (3時間での増加)
– 生物: 78 – 60 = 18点 (3時間での増加)

3時間の勉強で生物の点数の増加が化学よりも大きいため、3時間を生物の勉強に使うべきです。

結論:
– 1時間の勉強時間がある場合: 生物を1時間勉強する。
– 2時間の勉強時間がある場合: 生物を2時間勉強する。
– 3時間の勉強時間がある場合: 生物を3時間勉強する。

 

 

5.

まず、aの問題から解答を始めます。

a. 右端の限界便益の欄を埋めて表を完成させなさい。

限界便益は、ガソリンの消費が1ガロン増えるごとの総便益の増加量です。具体的には、次のガロンの総便益から前のガロンの総便益を引くことで計算できます。

週当たりのガソリン消費(ガロン) 総便益(ドル) 限界便益
0 0
1 8 8
2 15 7
3 21 6
4 26 5
5 30 4
6 33 3
7 35 2
8 35 0

b. ガソリンの価格は1ガロン4ドルである。 限界での最適化原理を活用して、毎週消費するガソリンの最適使用量を答えなさい。

限界での最適化原理によれば、限界便益がガソリンの価格と等しくなるか、それを下回る点で消費を停止すべきです。この場合、ガソリンの価格は1ガロン4ドルですので、限界便益が4ドルとなるガロン数を探します。

上の表から、5ガロンまでのガソリンの限界便益は4ドル以上ですが、6ガロン目の限界便益は3ドルとなっています。したがって、最適なガソリンの使用量は5ガロンです。

c. 地球温暖化対策として、ガソリン1ガロンにつき2ドルを課税する提案がある。ガソリン価格は(税込みで) 1ガロン当たり6ドルに上がるとする。限界での最適化原理を活用して、この新しいガソリン税を所与として、最適なガソリンの使用量を求めなさい。

新しいガソリンの価格は1ガロン6ドルです。したがって、限界便益が6ドルとなるガロン数、またはそれを下回るガロン数を探します。

上の表から、3ガロンまでのガソリンの限界便益は6ドル以上ですが、4ガロン目の限界便益は5ドルとなっています。したがって、新しいガソリン税を考慮した場合の最適なガソリンの使用量は3ガロンです。

 

 

 

 

6.

まず、スコットにとっての最適な座席と駐車場の選択を判定するために、それぞれの選択肢における純利益(便益からコストを引いたもの)を計算します。

  1. 座席の選択に関しての純利益を計算します。
座席の場所 価格(ドル) スコットにとっての座席の価値 (ドル) 純利益 (ドル)
ダイヤモンド シート 235 200 -35
クラブ・ホーム 95 130 35
クラブシート 85 125 40
スカウトボックス 79 120 41
スカウト 69 100 31
  1. 駐車場の選択に関しての純利益を計算します。
駐車場の場所 駐車料金(ドル) 到着時間から得られる便益(ドル) 純利益 (ドル)
ウエスティン駐車場 5 0 -5
南駐車場 10 10 0
西駐車場 17 35 18
東駐車場 25 50 25
球場地下 45 60 15

結果として、スコットにとっての最適な座席は「スカウトボックス」で、純利益が41ドルと最も高いです。

また、スコットにとっての最適な駐車場は「東駐車場」で、純利益が25ドルと最も高いです。

したがって、スコットは「スカウトボックス」の座席と「東駐車場」を選択するのが最も経済的に合理的です。

 

 

 

 

 

7

a. (4)の列を完成させなさい。

純便益の合計は、(2)総便益から(3)総費用を引いたものです。

 

(1)公害削減 (2)総便益 (3)総費用 (4)純便益の合計
0 0 0 0
1 20 9 11
2 38 20 18
3 54 33 21
4 68 48 20
5 80 65 15
6 90 84 6

b. 水準による最適化を使って、もしもアメリカの環境保護庁 (EPA) が純便益の合計を最大化したい場合には、3単位の公害の削減が必要であることを示しなさい。

上記の(4)純便益の合計の列を参照すると、公害削減が3単位の場合に純便益の合計が最大の21ドルとなっています。したがって、EPAが純便益の合計を最大化したい場合、3単位の公害の削減が必要です。

c. (5) と (6) の列を完成させなさい。

(5)限界便益は、前の単位の総便益から次の単位の総便益を引いたものです。 (6)限界費用は、前の単位の総費用から次の単位の総費用を引いたものです。

(1)公害削減 (5)限界便益 (6)限界費用
0
1 20 9
2 18 11
3 16 13
4 14 15
5 12 17
6 10 19

以上が解答となります。

 

 

 

 

8.

どのぐらいの時間働くかを判断する際には、平均税率を考えるべきだろうか、それとも限界税率を考えるべきだろうか?

あなたが働く時間の選択によって、所得とサーフィンの便益が変わります。それぞれの選択における総便益を計算してみましょう。
• まったく働かない場合: 所得: $0 サーフィンの便益: $50,000 総便益: $50,000
• 半分の時間を働く場合: 所得: $30,000 (税なし) サーフィンの便益: $25,000 総便益: $55,000
• フルタイムで働く場合: 所得: $60,000 – $9,000 (税) = $51,000 サーフィンの便益: $0 総便益: $51,000

最も高い総便益を得るためには、半分の時間を働く選択が最適です。この場合、平均税率は関係ありません。しかし、もし所得が増えることを考える場合、限界税率が重要になります。なぜなら、次の1ドルの所得に対してどれだけ税金を支払う必要があるのかを知るためです。したがって、どのぐらいの時間働くかを判断する際には、限界税率を考慮するべきです。

 

 

 

9.

A地点からB地点に移動する総費用について考えなさい。
バス代がガソリン代よりも安い場合でも、移動の総費用を考える際には、時間の機会費用も考慮する必要があります。もしバスでの移動が車よりも時間がかかる場合、その時間の機会費用が高い場合は、バスでの移動の総費用が車での移動の総費用よりも高くなる可能性があります。
また、バスがA地点からB地点まで最も早い道順を通っていない場合、バスでの移動時間がさらに長くなる可能性があります。この場合、車での移動の方が総費用が低くなる可能性が高まります。
したがって、目的地に行くのにバスを使うと、車で行く費用よりも安くなるかどうかは、移動の時間とその時間の機会費用によって異なります。具体的な時間の機会費用や移動時間を知ることで、より正確な判断ができます。