【開発経済学】教科書・参考書おすすめ本(入門,学部,大学院でのテキスト・本)

 

 

 

【new】

なぜ貧しい国はなくならないのか

・入門 開発経済学-グローバルな貧困削減と途上国が起こすイノベーション

・「革新と発展」の開発経済学

 

 

 

開発経済学おすすめテキスト

 

 

 

 

 

国際協力のテーマとして、貧困削減、開発援助、感染症対策、平和の推進、紛争の予防、環境の保護、ジェンダー等、24の重要なテーマを詳しく取り扱います。開発途上国での厳しい状況や直面している課題を、現地でのフィールド調査もある研究者の視点から伝え、開発経済学を基に、変わりゆく開発途上国の様子や国際的な開発活動を紹介いたします。

 

開発経済学は、途上国の問題解決に経済学の手法を応用する学問であり、最近の開発経済学は、新しい理論やツールを取り入れて進化しており、本書ではこれらを紹介しています。アスー国という架空の国を舞台にした物語で、開発経済学の概念を学べます。本書は、数式を避け、論理的な内容を言葉で説明し、実体験に基づくコラムも掲載しています。

 

開発途上国の経済発展とその要因に焦点を当てた書籍です。第1部では、経済成長論の基礎を解説。開発途上国の経済発展の実態、新古典派や内生的経済成長論の理論、そして貧困や中所得国の罠について詳述されています。第2部では、経済発展の多様な要因を探求。国際貿易や海外直接投資、産業集積、社会関係資本や社会ネットワーク、そして経済制度や政治経済学、農村開発や金融、さらに経済協力といったテーマが網羅されています。全体を通して、理論的なモデルや実証分析、政策の効果や課題など、開発経済学の幅広い側面を包括的に学ぶことができる内容となっています。

 

開発途上国の経済問題に関する総合的な教科書で、学習に必要なトピックを網羅し、独習にも適しているとの評価を受けています。新しい研究動向を取り入れながら、経済成長や産業構造変化などのマクロ面から、環境や障害、保健といった現場の課題まで幅広く取り扱っています。著者陣は多岐にわたり、各章では開発と人間、開発のメカニズム、開発への取組みという3つの部分に分けて詳細に解説しています。特に、学部生や大学院生に対して基礎の再確認や新たな学びの手引きとして推奨されています。内容の偏りが少なく、実際の途上国の問題を超えて、農業や工業、資本移動などの幅広い分野を網羅しており、説明は詳細で分かりやすいとされています。章の始めと終わりには要点がまとめられ、文献リストや用語解説も付属しており、初学者にとって非常に使いやすい構成となっています。

 

 

本書の第一の特色は、生産者や消費者の行動や選択の背後にある動機や制約を明示的にモデル化し、それを通じて経済学の基本的な問題に答えを提供することに重点を置いています。例えば、都市への移住、小生産者の生産機会、マイクロクレジット、資本移動、技術移転などの問題に対するミクロ経済学的な解答が本書で詳しく説明されています。

また、本書の第二の特徴として、現代の国際開発の分野で注目されているトピックや論点、例えば人間開発指標、貧困指標、ランダム化比較実験、マイクロクレジット、SDGsなどについて、その経済学的背景とともに紹介しています。これらの新しい概念や手法がどのように考案され、どのように経済学的に解釈されるのかについての説明が含まれており、開発の現場で働く人々にとっても有益な情報が詰まっています。

さらに、開発経済学はもはや限られた専門家だけの分野ではなく、多くの経済学者や専門家が関与する大きなテーマとなっています。本書は、これらの多様な分野の経済学の研究を統合し、開発経済学者が開発における経済学の専門家としての役割を果たすための知識や視点を提供することを目指しています。

 

→絶版ですが今なおミクロ開発経済学の重要な側面を扱っています。

開発経済学のトピックを網羅し、伝統的な開発思考と現代経済学の洞察を組み合わせています。本書は、貧しい国々の経済問題に対するミクロ経済分析を提供し、特に情報理論や人的資本に焦点を当てています。非対称情報の理論を適用し、市場の失敗や断片化、不完全な市場について説明します。また、農村や農業、土地や労働市場、信用や保険に関するトピックも取り上げています。家計経済や人口動態、移住などの他の重要な問題も研究しています。

本書は、途上国の経済主体が合理的である一方、取引環境が新古典派経済学の想定とは異なることを強調しています。特に、途上国の農村経済に焦点を当て、リスク、情報の非対称性、履行強制の不完全性、戦略性などのキーワードを提供しています。

本書は三部構成となっており、ハウスホールド・モデル、農業契約のモデル、市場取引の効率性について詳しく論じています。特に、南アジア地域の農家データを基に、理論モデルと整合した実証分析を行っています。このアプローチは、途上国の具体的な問題点から出発し、その実情を合理的に説明可能な理論モデルを組み立て、実証分析を通じて政策的なインプリケーションを導出することを目指しています。

 

本書は、途上国の経済主体が合理的である一方、取引環境が新古典派経済学の想定とは異なることを強調しています。特に、途上国の農村経済に焦点を当て、リスク、情報の非対称性、履行強制の不完全性、戦略性などのキーワードを提供しています。

本書は三部構成となっており、ハウスホールド・モデル、農業契約のモデル、市場取引の効率性について詳しく論じています。特に、南アジア地域の農家データを基に、理論モデルと整合した実証分析を行っています。このアプローチは、途上国の具体的な問題点から出発し、その実情を合理的に説明可能な理論モデルを組み立て、実証分析を通じて政策的なインプリケーションを導出することを目指しています。

 

世界中で多くの団体が貧富の差を縮小するための活動を展開していますが、それに伴うコストや課題に関しては多くの議論が存在します。援助や開発の取り組みは、多様な意見や社会の変動に影響を受けます。この分野での経済学の知識とその根拠は非常に重要です。現場での経済学の役割とその重要性を再評価する内容です。

 

2019年にノーベル経済学賞を受賞し、実験的アプローチが注目される中、経済学が歴史的に貧困問題にどのように対応してきたかを客観的に再評価することが求められています。2020年の2・3月号には特集記事7本が掲載されており、さらに2019年のノーベル経済学賞の受賞による政策や学界への影響についての2本の記事も含まれています。

 

実証経済学の最新の動向とその将来像に関する議論を集約した一冊です。本書は、実証経済学の「信頼性革命」やミクロ実証研究の世代交代、政策への実装など、実証経済学の核心的なテーマを深く掘り下げています。

実証経済学全般ですが、開発経済学の章や関係する章も多く、第Ⅱ部に位置する各分野における実証上の問題点や課題の探求です。中でも「実証開発経済学のこれまでとこれから」という章では、開発経済学の過去の研究とその未来の方向性、さらには政策形成における実証研究の利用について詳しく論じられており、開発経済学に関連する内容が充実しています。

全体として、本書は実証経済学の現状とその進むべき方向を、各章の本論、コメント、リプライの形式を通じて熱心に議論しており、経済学に関心のある読者にとって非常に価値ある内容となっています。

 

 

現在のの経済学の実証研究の進化を詳細に探る書籍です。大規模データの利用増加、因果推論手法の発展、そしてコンピュータとソフトウェアの進化により、経済学の実証研究は飛躍的な進歩を遂げています。特に、機械学習やビッグデータの活用、RCT研究、エビデンスに基づく政策立案(EBPM)、新型コロナウイルス感染症への経済学の対応など、現代のホットなトピックに焦点を当てています。また、開発経済学の章や関連する内容も多く取り上げられており、計量的アプローチや実験的アプローチ、RCTによる開発経済学研究の動向などが詳細に検討されています。本書は、経済学の実証研究の最前線を知りたい読者や、その進化と魅力を深く理解したい読者にとって、非常に価値ある1冊となっています。

 

 

Abhijit BanerjeeとEsther Dufloの「Poor Economics」は、貧困層を単純化する習慣を放棄し、彼らの生活を真剣に理解する必要があると主張しています。本書は、1日2ドル以下で生活する人々の選択を詳述し、教育や農業、健康などのトピックについての洞察を提供します。例えば、教育の価値は線形であり、追加の学習週が追加の価値をもたらすこと、また、貧困農民が農業のリスクを恐れて改善方法を採用しない理由などが明らかにされています。著者は、大きな変化を求めるのではなく、小さな変化を重視する「小さな考え方」の重要性を強調しています。彼らのアプローチは、貧困と向き合うすべての人々にとって不可欠であり、その論理を理解することが極めて重要であると結論づけています。

 

 

世界の約40%の人々が1日2ドル以下の収入で生活している現実を描いた本です。このような極限の収入で、どのように食料を確保し、住居を持ち、子供を教育し、緊急事態や老後をどう乗り越えるのか、その答えを日々探している10億人以上の人々の生活を追います。

本書は、バングラデシュ、インド、南アフリカの村やスラムの住民の1年間の「フィナンシャルダイアリー」に基づいて、彼らがどのようにお金を管理しているのかを詳細に追跡しています。驚くべきことに、多くの貧困層の家庭は、手元のお金を必死に使って生き延びるのではなく、非公式のネットワークや家族の絆に関連した金融ツールを使用しています。彼らは、貯蓄を積み立て、可能な限り債権者からお金を引き出し、緻密な貯蓄クラブを運営し、利用可能な場所ではマイクロファイナンスを利用しています。

この本は、貧困の本質と、これらの正式な制度の健康と有用性についての洞察を提供します。特に、マイクロファイナンス業界が提供する金融ツールがどのように改善されるべきかについての提案がなされています。バングラデシュのグラミン銀行の成功例も紹介されていますが、著者らはさらなる改善が必要だと主張しています。彼らは、貧困層にとっての新しい銀行のビジョンを提示し、貧困との戦いの新しい方法を提案しています。

 

KarlanとAppelの著書「More Than Good Intentions」は、開発問題に取り組む際の実証的なアプローチの重要性を強調しています。彼らは、貧困層へのサービス提供を試みる人々と協力し、問題解決のためのデータを収集することの重要性を示しています。研究者は、自らの研究アジェンダに基づいて質問を答える傾向がありますが、KarlanとAppelは、実際の問題に基づいて研究を行うことの重要性を強調しています。

彼らは、ランダム化比較試験(RCTs)が問題解決のための研究において不可欠なツールであると主張しています。しかし、RCTsが真実を明らかにする唯一の方法であるかどうかは疑問です。例として、マイクロファイナンスに関する彼らの研究が取り上げられますが、多くの情報はRCTsなしで既に知られているものです。

KarlanとAppelは、実践と理論の組み合わせに基づいて研究を行うことの価値を認識しています。しかし、彼らの研究から得られる理論的な結論は限られています。彼らの提案する「効果的な方法」の中で、子供の健康を維持するための一般的な介入が強調されるべきだと感じます。

結論として、この本は読みやすく、RCTsの使用を強調していますが、他の方法も有効であることを示唆しています。開発の現場での問題解決に取り組む組織は、継続的に学び、自らのアイディアをテストすることを恐れない学習組織であるべきです。