ミクロ経済学は、経済学の根幹を形成する重要な分野となり、個々の消費者や企業の行動といった、経済の基本的な構成要素を研究し理解することに注力しています。この分野は主に価格理論という枠組みで供給と需要の法則、価格の決定、市場の効率性、消費者の選択行動などが詳細に分析されます。
さらに、ミクロ経済学はゲーム理論の枠組みを利用して、個々の行動主体が相互作用する複雑な環境の中での意思決定を考察します。ゲーム理論は、個人や企業が競争や協力の状況下でどのように最適な戦略を選択するかを分析するためのツールを提供します。この理論は、市場交渉、オークション、契約理論、そして企業間の競争や協力の戦略など、経済活動の多岐にわたる側面に応用されています。
ここでは、ミクロ経済学に関する教科書をレベル別に紹介します。特に価格理論とゲーム理論に焦点を当てたミクロ経済学のテキストに注目しています。ゲーム理論単独でのテキストは【ゲーム理論】おすすめ本(入門,大学学部,大学院でのテキスト)で紹介しております。
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【new】ミクロ経済学関連での新しい書籍についてもこちらで紹介します。
2024/01 – Essentials of Microeconomics (2nd, Bonnie Nguyen, Andrew Waita)
2024/01 – Microeconomic Principles and Problems: A Pluralist Introduction
2023/12 – Workbook for Microeconomics: Exercises and Solutions
2023/12 – 競馬の経済学(渡辺隆裕)
2023/11 – パイを賢く分ける: イェール大学式交渉術
2023/09 – ミクロ経済学パーフェクトガイド(ミクロ経済学(伊藤 元重)の問題集となります)
ミクロ経済学おすすめ書籍
難易度分けのランキング
学習ポイント
入門初級〜中級
ミクロ経済学を学び始める際、まずは数式に頼らずに基本を理解することです。理解を深めるためには、数式を使わない内容、図と具体的な例題が豊富、価格理論とゲーム理論の両方を網羅されているものを選びましょう。
数式を使わない内容: 初心者にとって数式は理解を難しくすることがあります。そのため、数式を最小限に抑え、概念を明確に説明している教科書を選ぶことが重要です。
図と具体的な例題が豊富: 図解や具体的な例を通じて、複雑な経済理論を視覚的に理解することができます。このような教材は、概念を具体化し、より深い理解につながります。
価格理論とゲーム理論の両方を網羅: 価格理論はミクロ経済学の基本的な枠組みを提供し、ゲーム理論は意思決定と戦略の重要性を教えます。これらの両方をカバーする教科書は、ミクロ経済学の幅広い側面を理解するのに役立ちます。このような教科書を選ぶことで、ミクロ経済学の基礎をしっかりと固め、次のステップへと進む準備が整います。
中級〜上級
より、抽象度が上がり、数学的な難易度もより高くなります。しかしながらベースとなるのは価格理論とゲーム理論になり、入門初級〜中級と同じパートをより厳密にやるイメージになります。特に集合論を再度確認して進めると良いでしょう。また中級〜上級で新たなミクロ経済学のフロンティアを学ぶ場合はゲーム理論パートになります。メカニズムデザイン(応用分野としてオークションとマッチングなど)が挙げれます。
書籍の概要、ポイント