代入法による連立方程式の解き方 – 経済学の数学入門(経済数学)

代入法について

代入法とは、一方の方程式で得られた式をもう一方の方程式に挿入し、方程式内の変数の数を減らして解を求める手法です。

代入法のステップ

  1. 1つの方程式から変数を解く: 2つの方程式のうちの1つを選び、その中の1つの変数について解きます。
  2. 解をもう1つの方程式に代入: 解いた変数の値を、もう1つの方程式に代入します。
  3. 代入後の方程式を解く: 新しい方程式を解き、1つの変数の値を求めます。
  4. 求めた値を元の方程式に代入: 得られた値をもとの方程式のいずれかに代入して、もう一方の変数の値を求めます。

連立方程式を用いて具体的に見てみましょう。

\[ x + y = 10 \quad \text{…①} \] \[ x – y = 4 \quad \text{…②} \]

ステップ1: 1つの方程式から変数を解く

例えば、方程式①から\( y \)について解きます。
\( y = 10 – x \)

ステップ2: 解をもう1つの方程式に代入

解いた\( y \)の値を方程式②に代入します。
\( x – (10 – x) = 4 \)

ステップ3: 代入後の方程式を解く

方程式を解きます。
\( x – 10 + x = 4 \)
\( 2x = 14 \)
\( x = 7 \)

ステップ4: 求めた値を元の方程式に代入

\( x = 7 \)を①の方程式に代入します。
\( 7 + y = 10 \)
\( y = 3 \)

したがって、解は \( x = 7 \)、\( y = 3 \)となります。

このように、代入法は1つの方程式から変数を解き出し、それを別の方程式に代入して解を導く方法です。この方法は、特に1つの方程式が他の方程式に簡単に代入できる形になっている場合に適しています。