【東南アジア】おすすめ本ランキング: 最新わかりやすい入門から歴史,経済,ビジネスまで

『東南アジア史10講』は、古田元夫氏によって書かれた書籍で、東南アジアの歴史を深く掘り下げたものです。この本は、ヨーロッパの影響力の変化、植民地支配、ナショナリズムの台頭、第二次世界大戦と東南アジア諸国の独立、冷戦期の東南アジア、経済発展とASEANの結成、そして21世紀の東南アジアについての10の講義を通して、東南アジアの通史を明快に語ります。このシリーズは、ASEANによる統合の深化や民主化の進展といった、東南アジアの近代史の重要な側面を取り上げ、多様な民族と文化が往来し東西世界の要となってきたこの地域の歴史を学ぶ機会を提供しています。

筆者は現在は日越大学学長および東京大学名誉教授を務めています。彼の専攻はベトナム地域研究で、『歴史としてのベトナム戦争』や『ベトナムの世界史』など、ベトナムに関する多数の著作があります。

本書はその詳細な歴史的分析と深い洞察力により、東南アジア史を理解する上で重要な資料とされています。

サクッとわかるビジネス教養東南アジア

『サクッとわかるビジネス教養東南アジア』は、助川成也氏の監修のもと、東南アジアのビジネス展開に不可欠な教養を身につけることを目的とした書籍です。助川成也氏は、ジェトロ（日本貿易振興機構）で東南アジアを中心に25年間勤務し、現在は国士舘大学で教鞭を執っている東南アジアの第一人者です。

本書は、東南アジア全域について詳細に解説し、国ごとの特徴、地域内外の関係性、日本や中国、アメリカとの関係性などを包括的に紹介します。これにより、読者は「東南アジアの今」を深く理解し、一歩進んだ会話ができるようになることを目指しています。

書籍は特別な図解を用いて、東南アジアの国々の文化や宗教の違い、地理や歴史、最新の経済情勢などを体系的に理解できるようにデザインされています。読者は、東南アジアについて見るだけでスッと頭に入るわかりやすい内容を通じて、教養を身につけることができます。

入門東南アジア近現代史

『入門東南アジア近現代史』は、岩崎育夫氏の著で、東南アジアの近現代を総合的に概観し、6億4000万人の巨大市場としての現代を理解するための決定版とされています。

内容は、土着国家から欧米の植民地への変遷、日本による占領統治、戦後の独立と経済発展、そしてASEAN経済共同体の誕生に至るまでの過程を扱っています。また、ホー・チミン、スカルノなどの独立指導者のドラマ、ベトナム戦争、カンボジア内戦の悲劇、シンガポール、マレーシアの経済発展の光と影、フィリピン、タイ、ミャンマーの民主化運動など、ASEAN地域の過去・現在・未来を網羅しています。

著者はアジア経済研究所地域研究第一部主任調査研究員などを経て、現在は拓殖大学国際学部教授です。主な著書に『リー・クアンユー―西洋とアジアのはざまで』（岩波書店）、『物語シンガポールの歴史―エリート開発主義国家の200年』（中公新書）などがあります。

教養の東南アジア現代史

『教養の東南アジア現代史』は、川中豪氏と川村晃一氏によって編著された書籍です。本書は、19世紀後半から現代にかけての東南アジアの政治、経済、社会、国際関係の歴史を包括的に扱っています。特に、ナショナリズム、民主主義と権威主義、経済の発展、民族や宗教の問題、メディアの役割など、東南アジア地域全体としてのダイナミックな動きを捉えています。

多様なトピックを扱っており、ASEANの拡大と深化、共同体の構築、国際関係、日本と東南アジアの関係など、地域における様々な側面を深く掘り下げています。教養の東南アジア現代史は、東南アジアの複雑な歴史と現代社会を理解するための基本的な入門書として機能します。

世界史のなかの東南アジア―歴史を変える交差路―

【上巻】

『世界史のなかの東南アジア【上巻】―歴史を変える交差路―』は、アンソニー・リードによって著され、太田淳、長田紀之、青山和佳ら各氏によって翻訳された書籍です。東南アジアの豊かな歴史と文化、そしてその地域が世界史に与えた影響を探求しています。上巻では、近世から初期近代に至る東南アジアの歴史を、環境、宗教、ジェンダー、商業といった多角的な視点から描いており、各国史や大陸/島嶼の区別を超えた一貫した視点で展開されています。

この書籍は、東南アジアの多様性と文化的豊かさを明らかにし、先史から現代に至るまでの全体史として提示しています。著者のアンソニー・リード氏は、東南アジア史の第一人者とされ、その深い知識と洞察に基づいた分析が本書には詰まっています。東南アジアの歴史、文化、社会に深い興味を持つ読者にとって、この書籍は貴重な情報源となるでしょう。

【下巻】

下巻の内容は、19世紀半ばから現代にかけての東南アジアの歴史をカバーしており、経済的危機、日本による占領、独立運動、民主主義の挑戦、経済成長、環境破壊と政治腐敗、そしてナショナル・アイデンティティの形成など、東南アジアの歴史の重要な側面を幅広く扱っています。また、多元的な世界への参入とグローバルな比較についても論じています。この書籍は、東南アジアの歴史に深い洞察を提供し、読者にこの地域の複雑な歴史と文化を理解する手助けをします。

海の東南アジア史──港市・女性・外来者

『海の東南アジア史 ─港市・女性・外来者』は、弘末雅士氏によって著され、東南アジア海域の近世から現代にかけての歴史を扱っています。この書籍では、ヨーロッパ、中国、日本などからの外来者が訪れ、交易や植民地支配を行った東南アジアの様相を描いています。著者は、人喰いの風聞を広める者、現地人女性、ヨーロッパ人と現地人の子孫、華人など、外の世界と現地の間に介在する多様な存在に着目し、各地に存在する多様な人々が持つ複雑な関係と、それが国民国家形成にどのように影響を与えたかを明らかにしています。

本書は五つの章で構成されており、第一章では東南アジアの港市とその社会統合、外来者と現地人女性の関係について述べられています。第二章では、植民地支配者と現地人女性の関係や近世東南アジアにおける日本人の活動が取り上げられています。第三章では、植民地支配の拡大と外来系住民に焦点を当て、第四章と第五章では、植民地体制下での社会変容や国民統合への道程が論じられています。

東南アジアスタートアップ大躍進の秘密

『東南アジアスタートアップ大躍進の秘密』は、中野貴司と鈴木淳の両氏による著作で、東南アジアにおけるスタートアップの急速な成長とその背後にある要因を探る内容です。本書では、グラブ、シー、GoTo（ゴジェックとトコペディアが統合）など、ユニコーン（企業価値10億ドル以上）と呼ばれる有力なスタートアップがどのようにして誕生し、なぜ世界中の大企業やファンドが東南アジアに注目しているのかを分析しています。特に、これらのスタートアップが東南アジアの巨大市場にどのようにアプローチし、どのようなビジネスモデルを構築しているかを詳細に説明しています。

さらに、著者たちは、政府、大学、民間企業が形成する起業のエコシステムや、東南アジアの域内外から流れ込む巨額のファンド資金の動向、次に来るスタートアップについても詳しく紹介しています。彼らの洞察により、東南アジアのスタートアップの現状とその進出戦略が一冊の本にまとめられており、東南アジア市場に関心を持つビジネスパーソンや研究者にとって貴重な情報源となっています。

池上彰の世界の見方東南アジア～ＡＳＥＡＮの国々～

『池上彰の世界の見方東南アジア～ASEANの国々～』は、池上彰によって著された書籍です。この本では、アメリカと中国という超大国の間で生き抜く必要があり、その重要性が高まっている東南アジア諸国や、これらの国のほとんどが加盟するASEAN（東南アジア諸国連合）について、詳しく解説しています。

しかし、東南アジア諸国やASEANに関する知識が日本人に広まっているとは言えないという状況を指摘しています。この書籍は、東南アジアという概念がどの国の軍事侵攻の結果生まれたか、ASEANがなぜ生まれたのか、ASEANの結束が高まった日本が関わる貿易摩擦など、東南アジアに関連する様々な問いに答える形で構成されています。池上彰はこれらの問題にわかりやすく徹底解説しています。

東南アジアの文化遺産とミュージアム