基礎数学 – 統計数理基礎 – 離散分布と連続分布(演習2)

<連続型確率分布>

問題:

ある工場で生産される部品の長さは、平均が10cm、標準偏差が2cmの正規分布に従います。次の各問いに答えてください。

1. 部品の長さが9cmから11cmの間である確率はどれくらいですか?
2. 部品の長さが8cm未満である確率はどれくらいですか?
3. 部品の長さが12cmを超える確率はどれくらいですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答:

1. 部品の長さが9cmから11cmの間の確率

この範囲の確率を求めるためには、まず9cmと11cmのそれぞれに対するZスコア(標準化スコア)を計算します。Zスコアは次の式で計算されます:

\[ Z = \frac{X – \mu}{\sigma} \]

ここで \( X \) は部品の長さ、\( \mu \) は平均(10cm)、\( \sigma \) は標準偏差(2cm)です。したがって、

\[ Z_{9cm} = \frac{9 – 10}{2} = -0.5 \] \[ Z_{11cm} = \frac{11 – 10}{2} = 0.5 \]

次に、これらのZスコアに対応する正規分布の累積分布関数(CDF)の値を求め、それらの差を計算します。これにより、求める確率が得られます。この確率は約38.29%です。

2. 部品の長さが8cm未満の確率

同様に、8cmのZスコアを計算します。

\[ Z_{8cm} = \frac{8 – 10}{2} = -1 \]

このZスコアに対応するCDFの値は、部品の長さが8cm未満である確率を示します。この確率は約15.87%です。

3. 部品の長さが12cmを超える確率

12cmのZスコアを計算します。

\[ Z_{12cm} = \frac{12 – 10}{2} = 1 \]

この場合、CDFの値は部品の長さが12cm以下である確率を示します。したがって、部品の長さが12cmを超える確率は \( 1 – \text{CDFの値} \) で計算され、これも約15.87%です。

これらの計算は、正規分布の性質を用いて行われ、標準正規分布表または関連する数学的関数を使用しています。