毎年、受験年の12月までにお問い合わせをいただき、そこからプログラムを受講された方々は過去5年、全員(約40名)は東大、一橋、京大、阪大の経済学研究科に進学がきまりました。
院試の前年08月(3年生夏)〜
院試の準備には、前年の8月(3年生の夏期)から始めることができると、適切な対策を立てる上で非常に有利です。特に、4年生の春学期(1学期目)の成績は、院試の出願時にはまだ確定していないため、3年生の秋学期(2学期目)が成績を改善する最後のチャンスとなります。
経済学部ではない学生も含め、経済学に関連する科目を広く履修することが重要です。ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学、統計学、数学といった授業を選択することで、大学院入試で求められる知識の基礎を固めることができます。つまり大学院に向けて準備をしているというシグナルにもなります。現在、多くの大学院では筆記試験を行わない傾向にあるため、履修成績が入試での評価の重要な基準となります。
また、経済学部の方でしたら、更にミクロ、マクロ、計量あたりは必修であるためそれ以外での経済学部で取れる授業で自身の専門/興味があることの授業を固めて取ってみましょう。計画書などにも役に立つはずです。
院試の前年12月、当年01月ごろまで
先ほど院試で筆記がなくなりつつあるとは言いましたが、学部レベルでの経済学、特にミクロとマクロの経済学の知識は必ずつけておくことにしましょう。筆記以外でも面接でミクロ、マクロの用語の定義だったりを答えたり、簡単にモデルを説明する口頭での試験も行われるところもあります。そして何より大学院に入ってからついていけなくなってしまいます。
学部レベルの教科書で言えば
ミクロが
ミクロ経済学の力 – ISBN-13 : 978-4535557567
ミクロ経済学(奥野) – ISBN-13 : 978-4130421270
一歩ずつ学ぶ ゲーム理論 – ISBN-13 : 978-4785315931
(ミクロ経済学の力、ミクロ経済学(奥野) は対応している演習問題(ミクロ経済学の技、ミクロ経済学演習)もありますのでそれも是非取り組みましょう)
マクロが
マクロ経済学(中谷他) – ISBN-13 : 978-4535557956
マクロ経済学(二神、堀) – ISBN-13 : 978-4641165021
マクロ経済学(New Liberal Arts Selection) – ISBN-13 : 978-4641053847
(マクロ経済学(中谷他) では演習用の方はスタディガイド入門マクロ経済学となります。版は古いものしかありませんが十分活用できます。)
あたりを受験前年度までにそれぞれ1周はしてみましょう。その後は定着ができていないところを重点において2周、3周と進んでいきましょう。もちろん経済学の勉強をしたことがない方は上記のレベルが高いと思われます。その時はまずは入門の教科書を経由して上記の教科書を使っていきましょう。
また、英語スコアに関しても12月あたりから進めていきましょう。大学院によってTOEFLのみ、TOEFLまたはTOEICなどそれぞれ要項が違ってきます。これまえTOEFLをやったことがない方ですとspeakingとwritingに抵抗感がでるかが思いますが、このぐらいの時期から始められるならTOEFLに特化して取り組むのが良いかと思います。
院試のある年
・英語スコア
まずはTOEFLなどの英語のスコアは一回で取れるのが良いですが、試しに1度、2月後半あたりで受けてみるのが言いでしょう。そこでスコアがでればいいですが、TOEFLの独特のパソコンを使った試験に慣れるのも必要でこの一回は慣れとして使って、あと一回を4月か5月に受けるのが良いかと思います。ただし時間的、予算的な制約があり1回しか受けれない場合は、日々英語の学習時間を取り、4月、5月あたりに受けて見ましょう。
東大大学院経済学研究科はGREも提出のためこちらの対策も平行になりますが、正直英語に対してでなく数学パートを中心とした対策を短期間にやってここだけは満点、または満点に近いスコアを出しましょう。
・計画書
2月3月あたりからは計画書の作成に徐々に取り組みます。この辺りの作業は通常のミクロ経済学やマクロ経済学の学習とは違ったスキルが必要になります。
まずは、ジャーナルの論文が読めるようになる必要があります。ジャーナルの読み方、最新のテーマの決め方などから始まり、どの部分に自身の研究が貢献できるかを付け加えていきます。この辺りをFront Labでは各個人のテーマに沿って最新のジャーナルの論文を使い、計画書を作り上げるサポートをしております。
計画書を作り上げる上で、読み込みがかなり大切になり、テーマ決めから0の場合ですと50〜100ぐらいのジャーナルの論文を読み込む必要もでてきます。
・業績
参考業績であったり、研究業績を求められる場合があります。
ここですが例えば、東大ですと参考業績とは、著書、論文、調査・報告書、学会報告等であり、共同業績でもよく、未発表でもよい。(たとえば卒業論文、演習論文又はそれに準ずる論文等でもよい。)と書かれており、早稲田ですと自身で作成したものをアップロードしてください。書式は自由です。 ・ 日本語もしくは英語にて作成された、経済学に関する卒業論文、もしくはワーキングペーパーを提出してください。と書かれています。
Front Labのプログラムでは実際にここで出せるものも作成していきます。だいたい1ヶ月使って計画書とは違ったテーマで必ず出願の際のプラスになるものになります。また提出が必須でなく、任意になっているところにもこれを出すことによって評価されます。
・推薦状、RA業務
推薦状ですが経済学の分野の教授や研究者でないと効力が薄まります。学部が経済学部でない場合、推薦状をもらえたとしても、もらえる教授が他分野の専門であるということがあります。Front Labでは外部でリサーチアシスタント(RA)業務などの紹介などもしており、そこで推薦状を貰える機会もあります。