【京都大学公共政策大学院】2022年度院試試験 – 解答、経済理論問3

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問3

有効需要の原理とは,経済の生産と雇用の水準は,家計,企業,政府の総支出で構成される総需要の水準によって決定されるというものです.

 

家計の財・サービスの消費量は主に所得,財価格によって決定されます.所得が増加すると,消費者は消費支出を増やし,財・サービスに対する需要が増加します.

 

企業の投資量は実質的な利子率によって決定されます.実質利子率が低下すれば企業はより少ない費用で投資を実施することができるので,投資量を増加させます.逆に実質利子率が増加するとき,機会費用が増加し,資金調達コストも増加するため,企業は投資量を減少させます,よって,実質利子率の低下によって財・サービスに対する需要が増加します.

これらの財市場に対する需要の水準が,GDPなどの経済全体の生産を決定すると考えるのが有効需要の原理です.