【計量経済学】教科書・参考書おすすめ本(入門,大学学部,大学院でのテキストランキング57選)
計量経済学 (New Liberal Arts Selection)
ほぼスタンダードのトピックはカバーしております。ページ数も多く本書を1つおいておいて辞書的に使っても良いでしょう。
本書の概要:
・教科書:大学学部から大学院修士課程までの計量経済学の学習に適したもの
・注目:近年、統計分析やデータ分析に注目が集まり、関連書籍が増えている
・対象読者:初学者から大学院修士レベルの計量経済学学習者
・特徴:因果推論と時系列分析の解説があり、日本語での計量経済学教科書として特異
執筆の留意点:
・目的説明:分析の目的と計量経済学モデルの関連性を直感的に説明
・解釈ガイド:実証分析の解釈方法と注意点を詳細に解説
・実証例:豊富な実証例とデータ提供により、読者は実験的な学習が可能
・因果関係:経済データの因果関係抽出のための条件や手法の詳細説明
・時系列分析:現代のマクロ経済分析に即した時系列分析の解説
本書の構成:
・構成:12章の本文と巻末付録から成り立つ。初学者から進んだレベルまで対応
・本文内容:初学者向けの内容で、数学的に難しい部分は巻末付録で解説
・本文構成:第I部 “基礎編”、第II部 “ミクロ編”、第III部 “マクロ編” から成る巻末付録:
・数学的解説:線形代数や漸近理論の基礎知識を提供(巻末付録A)
・統計的性質:推定法や検定法の統計的性質の証明を提供(巻末付録B)
・実証分析ガイド:計量経済分析の進め方の手引き(巻末付録C)
・書籍紹介:他の統計学や計量経済学の書籍紹介(巻末付録D)
・サポート:データと統計解析ソフト情報提供のウェブサポートページ
計量経済学講義
概要:
本書は、アドバンスな計量経済学と、それに必要な数学・数理統計学を一冊で学ぶことができるテキストです。
学部の上級生や大学院1年生を対象としており、発展的な計量経済学の理論と、それに必要な数学・数理統計学の基礎を解説しています。
計量経済学の英語のテキストであるGreenやWooldridgeの前半部分を日本語でコンパクトにまとめたものになり、計量経済学の理論部分を非常にスマートにまとめており、数理的な部分に特に焦点を当てているのも良い点です。
内容の特徴:
重回帰:重回帰の基本的な概念や性質、最小自乗法、残差の性質などを解説。
漸近理論:収束の種類や大数の法則、中心極限定理などの基本的な漸近理論に関する内容を取り扱う。
最小自乗推定量の漸近的性質:回帰モデルの仮定や一致性、漸近正規性などについて解説。
一般化最小自乗法:一般化回帰モデルや一般化最小自乗法の性質、特殊な場合としての加重最小自乗法について説明。
最尤法:最尤法の基本的な性質や回帰モデルにおける最尤法の応用についての解説。
操作変数法:撹乱項と説明変数の相関や操作変数法の基本、2段階最小自乗法について説明。
モーメント法:モーメント法の基本や一般化モーメント法、その他の関連する手法についての解説。
大標本検定:ワルド検定やラグランジュ乗数検定、尤度比検定などの大標本検定に関する内容を取り扱う。
数学公式および定理:計量経済学に必要な数学的な公式や定理を集約。
ベクトルと行列:行列の基本的な性質や演算、特別な行列、微分法などについての解説。
確率変数と確率分布:確率の基本的な概念や確率変数、期待値、確率分布などの核心的なトピックを網羅している。
計量経済学 ミクロデータ分析へのいざない
ミクロデータにトピックを絞っての章立てとなっております。分位点回帰、ブートストラップ、ノンパラメトリック法なども扱っています。
本書の概要
・想定読者:確率・統計と計量経済学の基礎を習得済みの学部上級生や修士課程学生、シンクタンクのエコノミスト
・初級内容を省略し、中級レベルの内容を論じる
計量経済学の変遷
・データとコンピュータの発展
・経済理論の発展に伴い、教科書の内容も変化
・実証研究の実情を反映した形で執筆
執筆の留意点
・理論的な厳密性と直感的な理解の両立を目指す
・本書のトピックと構成
・ミクロ計量経済学のみを扱う
・1章から6章までの内容を概観
・7章から9章は発展的な内容
各章の焦点
・識別の重要性と線形回帰モデルの議論
・内生性の議論と識別問題の考察
・プログラム評価の取り上げ
・OLS推定量や漸近理論に焦点
・GMMについて触れつつ、セミパラメトリック効率性なども
・サンプルセレクションの重要性と対処法について
発展的な内容
・7章:分位点回帰
・8章:ブートストラップ
・9章:ノンパラメトリック法
・モチベーションの説明
・なぜその手法を用いるのかを丁寧に説明
・専門書や論文の参考になるようなアイデアを理解を重視
統計学からの計量経済学入門
本書のトピックは広くはないものの、行列計算での計量経済学をやるためにはかなり網羅されたテキストになっております。上級に進むと行列計算での数式展開は前提になるので、こちらも上級に行く前に見ておきたい一冊です。
概要
• 統計学の初歩を知っている学習者を対象とした、大学院レベルの計量経済学の入門書です。
• 本書の目的は、学習者が上級のテキストや授業に進む前に、計量経済学の基礎をしっかりと理解することです。
内容の特徴
1. 基本的な統計学の概念の復習: 平均、分散、確率変数などの基本的な統計学の概念を取り扱います。
2. データと確率変数の関係: 実際のデータと理論的な確率変数との関係を解説します。
3. 複数の変数を扱う場合の考察: 複数の変数を持つデータの平均、分散、確率変数の変換などを詳しく説明します。
4. 最小2乗法の理解: 最小2乗法の基本的な考え方や、その推定量の性質、検定の方法などを取り扱います。
5. 補論: 行列、多変量正規分布、確率変数の独立性など、計量経済学を学ぶ上で必要な基礎知識を補足する章が設けられています。
ポイント
細かい式展開を省略せずに記載しており、学習者は基礎概念の流れを追うことに集中できます。
基礎部分を従来のテキストよりも早く押さえることができ、短期間で計量経済学の基礎を固めることが可能です。
本書は、発展的な計量経済学のテキストに向けたブリッジテキストとしての役割を果たしています。行列を用いた回帰式の表現や、発展的な勉強のためのコラムなど、上級へのステップとしての内容が豊富に含まれています。
「ほとんど無害」な計量経済学 / Mostly Harmless Econometrics
『ほとんど無害な計量経済学―応用経済学のための実証分析ガイド』は、ヨシュア・アングリストとヨーン・シュテファン・ピスケによって共著された書籍です。本書は、労働経済学や教育の経済学で主流となった「実験学派」の計量分析手法を、理論と応用の面から解説しています。特に、回帰モデルのβ係数の推定方法に焦点を当てており、理論と実践のバランスを重視した内容となっています。
しっかり入門・計量経済学:アドバンスト理論編
『しっかり入門・計量経済学:アドバンスト理論編 経済セミナーe-Book』は、沖本竜義、海道宏明、奥井亮、新谷元嗣、西山慶彦、小暮厚之によって共著された計量経済学のテキストです。本書は、計量経済学の発展分野の理論について概観し、計量経済学の基礎を一通りマスターした人を対象としています。
奥井亮教授は東京大学経済学研究科の教授で、主に計量経済学や実験経済学を専門としています。彼は、パネルデータを用いた経済主体間の異質性を分析するための統計手法に関する研究を行っています。
沖本竜義教授は慶應義塾大学経済学部の教授で、計量ファイナンス、マクロ計量経済学、エネルギー経済学などを専門としています。彼はデータ分析や実社会への応用に興味を持つ学生に向けて、研究を進めています。
この書籍は、計量経済学のアドバンストな理論を理解し、さらに深く学びたい人にとって有用なリソースです。
ヨシュア・アングリストはアメリカ合衆国の経済学者で、マサチューセッツ工科大学の経済学部教授です。彼は2021年にグイド・インベンスとともにノーベル経済学賞を受賞しました。その主な業績は、「自然実験」に関する貢献にあります。
この書籍は、応用経済学に革命をもたらした計量分析手法に関する代表的なテキストであり、計量経済学の専門家や応用経済学に興味を持つ読者にとって、重要な参考資料となることでしょう。