【計量経済学】教科書・参考書おすすめ本(入門,大学学部,大学院でのテキストランキング57選)
Econometrics(Hansen)
『Econometrics』はブルース・E・ハンセン教授によって書かれた経済学の教科書で、主に博士課程の学生向けに計量経済学のコアとなる内容をカバーしています。
このテキストは、2巻にわたるシリーズの第2巻であり、最初の巻『Probability and Statistics for Economists』に続くものです。
この書籍では、計量経済学で使用されるデータセットや図表の作成に用いられたコードが提供されていますが、練習問題の解答は提供されていません。ハンセン教授はウィスコンシン大学の教授で、計量経済学の分野で著名です。
Econometrics(Hayashi)
『Econometrics』は、林文夫(Fumio Hayashi)教授によって書かれた計量経済学のテキストブックです。この書籍は、計量経済学の標準的な素材を網羅し、一年生の大学院生に向けて現代的な視点から計量経済学を紹介しています。内容は、普通最小二乗法から共和分までの主要な計量経済学の技法をカバーし、時系列分析と横断面分析の両方を完全に展開している点が特徴です。
林文夫教授は、国立政策研究大学院大学の教授で、東京大学やコロンビア大学、ペンシルバニア大学で教鞭をとった経験があります。彼の専門はマクロ経済学と計量経済学で、彼の主要な研究業績は多岐にわたります。
『Econometrics』は、計量経済学の基本的な技術を学びたい学生や教員にとって最適な入門書です。このテキストは、基本技術の徹底した取り扱いを通じて、より高度な理論コースへの優れた準備となるでしょう。また、実証的な応用例も多く含まれており、学生はこれらの技術を実際に適用する経験を積むことができます。
Econometric Analysis of Cross Section and Panel Data
『Econometric Analysis of Cross Section and Panel Data』第二版は、ジェフリー・M・ウールドリッジによる経済計量学のテキストで、特にミクロ経済データ構造に焦点を当てた最初の大学院レベルの教科書です。この本は2010年にMIT Pressから出版され、全体としては、現代の経済計量研究で使用されるクロスセクションとパネルデータの方法論を統合的に扱っています。
この本は、線形および非線形モデルに及ぶ広範な分析を提供し、動的モデルや個々の異質性を含むモデルも取り扱っています。第二版では、欠損データ問題に対するモデルクラスの拡大、クラスタ問題の詳細な取り扱い、一般化された計器変数(GIV)推定の拡張された議論、逆確率重み付けに関する新しいカバレッジ、パネルデータを用いた治療効果の推定のためのより完全な枠組みなど、多くの改善が行われています。また、特定の経済計量学的方法がいつ適用できるかについての新たな注目が寄せられており、何が機能するかだけでなく、なぜ特定の「明白な」手順が機能しないのかについても説明しています。
ウールドリッジは、ミシガン州立大学の経済学の大学特別教授であり、経済計量学会のフェローです。彼のこの教科書は、経済計量学の基本から最新のトピックまでを包括的に扱っており、大学院生だけでなく研究者にとっても有用なリソースとなっています。
目次には、条件付き期待値や経済計量学における関連概念、基本的な漸近理論、単一方程式の線形モデルと最小二乗推定、計器変数推定、さらに多くの単一方程式トピック、普通最小二乗法と一般化最小二乗法による方程式システムの推定、計器変数によるシステム推定、同時方程式モデル、基本的な線形未観測効果パネルデータモデル、線形未観測効果モデルの更なるトピックなどが含まれています。
Microeconometrics: Methods and Applications
『Microeconometrics: Methods and Applications』は、A. Colin CameronとPravin K. Trivediによって2005年に出版されたミクロ経済計量学に関する包括的なテキストです。この本は、個人や企業の経済行動に関する個別レベルのデータをクロスセクションおよびパネルデータの回帰方法を用いて分析することに焦点を当てています。
本書は、ミクロ経済計量分析の重要な構成要素(経済仕様、統計モデル、データセット)についての詳細な取り扱いを提供し、幅広いトピックをカバーしています。目次には、線形モデル、最尤法(ML)および非線形最小二乗法(NLS)の推定、一般化モーメント法(GMM)およびシステム推定、仮説検定、モデル選択と仕様検定、準パラメトリック方法、数値最適化などが含まれています。また、シミュレーションベースの方法、ベイジアン方法、クロスセクションデータモデル、パネルデータモデル、さらに多くのトピックについても詳細に取り扱われています。
著者のA. Colin Cameronはカリフォルニア大学デービス校の経済学教授であり、Pravin K. Trivediはインディアナ大学ブルーミントン校の経済学教授です。両者は、ミクロ経済計量学分野において重要な研究を行っており、多くの専門誌に寄稿しています。この本は、特に実務に従事する研究者を対象としており、線形回帰モデルと行列代数に関する基本的な理解が前提とされています。
2022年には、この本のSTATA版『MICROECONOMETRICS USING STATA』が発表され、特に2巻目では、多くの新しいトピックや方法が含まれています。この新版は、特にミクロ経済計量研究者向けに書かれており、Stataを使用して実装された方法にもかかわらず、他のプログラミング言語を使用する研究者にも広く関連しています。
Econometric Analysis(Greene)
『Econometric Analysis, Global Edition』は、William H. Greeneによって著された経済計量学の教科書で、ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネスで教鞭をとる著者による2019年に出版された第8版です。
この教科書は、社会科学分野の経済計量学の理論と実践に関する詳細なカバレッジを提供しており、特に大学院レベルのコースや実務家に向けて書かれています。教科書の内容は詳細ながらもアクセスしやすく、経済計量学の成長する領域を包括的に紹介しています。