【公共政策大学院】MPAとMPPの違い – Master of Public Policy(公共政策修士)とMaster of Public Administration(公共行政修士)

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MPP(Master of Public Policy:公共政策修士)とMPA(Master of Public Administration:公共行政修士)の違いは主に、それぞれの重点となる分野やカリキュラムの内容にあります。

MPPは公共政策における修士号で、政策立案における問題解決やデータと情報の分析、評価に焦点を当てています。このプログラムは、政策実施に関わる問題の効果的な解決策を見つける能力を育成することを目的としており、政府機関や公共部門でのキャリアを目指す学生に適しています。

一方で、MPAは行政学の修士で、管理職に就くことを目指す人々に適したコースです。MPAのカリキュラムは、公共サービスの分野でポリシーとプログラムを作成し実装するためのスキルを学ぶために設計されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大学院によってケースバイケース

ただし、過去にはMPAとMPPは異なる大学院コースとして位置づけられていましたが、近年では両者のカリキュラムに多くの重複が見られるようになっています。それでも、MPAは情報と代替案の分析と評価に焦点を当てており、管理手法やポリシーおよびプログラムの実装に重点を置いています。一方、MPPは公共政策に関わる問題解決のスキルを強調しています。

したがって、どちらのプログラムを選ぶかは、個々の学生がキャリアで追求したい分野や興味によって決まることが多いです。公共政策の作成と管理に関心があればMPAが、計量オプションや情報評価に長けている場合はMPPが適しているかもしれません。

 

ただし、出願する大学院にMPAとMPP両方あったら、まずはカリキュラム等や出願要項を確認しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実際に公共政策大学院を確認

 

まずは国内ですが、東大公共政策大学院では専門職大学院として修了すると公共政策学修士(専門職)が授与されます。また京都大学公共政策大学院では公共政策修士(専門職)が授与されます。

公共政策学修士(専門職)と公共政策修士(専門職)との名前の若干の違いはありますが、両方で公共政策(Public Policy)となりMaster of Public Policy(MPP)になる学位となります。ですので、東大公共政策大学院も京都大学公共政策大学院もMPAという学位はなく、このプログラムしかないためMPPのオファーとなります。

 

海外では例えばハーバードケネディースクールを見てみましょう。

ケネディースクールスクールではメインではミッドキャリアのものを除けば、

公共政策修士(Master in Public Policy, MPP)、国際開発における公共行政修士(Master in Public Administration in International Development, MPA/ID)、公共行政修士(Master in Public Administration, MPA)をおいています。

MPPの方が統計/経済学ウェイトが高かったりとのことが通例ではありますが、スタッフが学んだMPA/IDの方もある程度難しい経済学、統計学をやりました。この辺りは感覚的には東大公共政策大学院のマクロ、ミクロ、計量経済学より難易度は高かったと記憶しております。たしかMPA/IDではミクロ経済学でMas-Colell, Whinston, and Green (MWG)が参考テキストにシラバスに挙げられておりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

MPPとMPAの違い

まとめるとMPP(Master of Public Policy:公共政策修士)とMPA(Master of Public Administration:公共行政修士)は両者とも公共セクターのリーダーシップと管理に焦点を当てていますが、それぞれの重点点は異なります。

MPPは公共政策の分析、設計、評価に重点を置き、経済学、統計学、政策分析の手法を深く学びます。これに対して、MPAは公共管理や組織運営に重点を置いており、政策実施、管理スキル、リーダーシップ、組織論、財政管理などに焦点を当てたカリキュラムが特徴です。したがって、MPPは政策策定や分析に関心がある人に、MPAは公共機関の管理や運営に興味がある人に適しています。

 

 

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詳細の違いのポイント

下記は詳細ポイントを最後に見てみましょう。

焦点の違い

  • MPPは公共政策の設計と影響に重点を置き、研究、分析、評価を通じて政策を策定することに注力します。
  • MPAは政策の実施と管理に焦点を当て、政策の調整と実行が主な役割となります。

 

 

キャリアの方向性

MPP卒業生のキャリア方向性

民間セクターでの職種:

  • 政府関係マネージャー、企業広報、公共関係・マーケティングマネージャー、コンサルタント、政府技術企業、政策関連メディアの機会

非営利セクターでの職種:

  • 政策研究アシスタント/アソシエイト/フェロー、財団(地域から国家レベルまで)、シンクタンク(コミュニケーションから研究まで)、助教授/講師など

政府セクターでの職種:

  • 立法補佐、プログラムアナリスト/管理者/マネージャー、国連機関、市長、議員/選出された役人、外交官

 

MPA卒業生のキャリア方向性:

  • 予算分析担当者: 様々なタイプと規模の組織で、収入と支出のバランスを保ちながら、目標に向けて効率的に運営する役割を担います。
  • 市政マネージャー: 政治的に関連する責任を持ち、市議会や市長と協力して現行の政策を評価し、新しい政策を実施します。
  • コンプライアンスオフィサー: 法的および倫理的な規制への遵守を担当し、さまざまな業務を行います。
  • ファンドレイジングマネージャー: 非営利団体で重要な役割を果たし、寄付の継続的な流れを確保するためのキャンペーンをリードします。

 

 

カリキュラムの違い

  • MPPプログラムでは、研究方法論、データ分析、統計学、経済学などが重視されます。
  • MPAプログラムでは、政策と経済分析、財政管理、公共プロジェクトの予算編成、組織リーダーシップと管理が重視されます。

 

実務経験の取り組み

  • MPPプログラムでは、インターンシップやキャップストーンプロジェクトを通じて、具体的な政策分野での深い経験が求められます。
  • MPAプログラムでは、コミュニティでのキャップストーンプロジェクトを通じて、学んだことを直接応用する機会があります。

 

対象分野の広がり

  • MPPは公共セクターや民間セクターの政策問題に対処することに重点を置きます。この学位は、政策分析や問題解決のための量的・質的データの使用に関する高度なスキルセットを提供します。MPPプログラムは、分析的専門知識、戦略的ビジョン、明確かつ説得力のあるコミュニケーション能力、リーダーシップのツールなど、現代の公共政策キャリアに成功するために必要なスキルを構築することを目的としています。
  • MPAは、政府機関や非営利組織での組織運営や人事管理に焦点を当てます。この学位は、公共サービスと非営利組織でのキャリアを目指す学生を準備するより幅広いアプローチと教育を提供します。MPAプログラムは、公共および非営利組織管理に必要なスキルを教え、リーダーシップ、プログラム評価、予算編成、計画、人事管理、団体交渉、政策分析などを重視します。

 

 

 

 

 

 

 

 

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