【気候変動】おすすめ本ランキング: 最新わかりやすい入門から専門書籍まで

 

 

 

気候変動を知ろう

気候変動について様々なトピックが日々語られています。今回は下記のような原因、影響からその緩和策、適応策、また技術革新、そして個人が取る行動など自身の興味に合わせて書籍を取ってみましょう。

 

  1. 原因と影響
    • 人間活動による温室効果ガスの排出が主な原因であり、化石燃料の燃焼、森林破壊、工業活動などが含まれます。
    • 気温の上昇、極端な気象現象の増加、海面上昇、生態系の変化など、多くの影響があります。
  2. 緩和策
    • 温室効果ガスの排出削減、再生可能エネルギーへの移行、炭素吸収源(森林など)の保護と拡大などが含まれます。
  3. 適応策
    • 海面上昇や極端な気象に備えるための都市計画、農業の変化、水資源管理の改善など、変化に対応するための戦略です。
  4. 国際的な取り組み
    • パリ協定や京都議定書など、気候変動に対処するための国際的な枠組みがあります。これらは、国際的な温室効果ガス排出削減目標を設定しています。
  5. 経済と社会への影響
    • 気候変動は経済成長、食料安全保障、健康、移住パターンに影響を及ぼします。
  6. 技術革新とソリューション
    • 炭素排出を削減する技術、再生可能エネルギー源の開発、炭素回収と貯蔵技術などが注目されています。
  7. 個人とコミュニティの役割
    • 個人のライフスタイルの変更、地域コミュニティにおける持続可能な実践の促進が重要です。

気候変動の書籍ランキング

1. 気候安全保障の論理 気候変動の地政学リスク
2. 現代気候変動入門―地球温暖化のメカニズムから政策まで
3. 気候変動の真実 科学は何を語り、何を語っていないか?
4. 気候変動を学ぼう: 変化の担い手になるために
5. THE CARBON ALMANAC (カーボン・アルマナック) 気候変動パーフェクト・ガイド
6. 図解でわかる 14歳から知る気候変動
7. だれも教えてくれなかった エネルギー問題と気候変動の本当の話
8. 大いなる錯乱 気候変動と〈思考しえぬもの〉
9. 地球46億年 気候大変動 炭素循環で読み解く、地球気候の過去・現在・未来
10. 森林に何が起きているのか-気候変動が招く崩壊の連鎖
11. 日本の気候変動5000万年史 四季のある気候はいかにして誕生したのか
12. 気候変動リスクへの実務対応 ―不確実性をインテグレートする経営改革
13. 気候変動と「日本人」20万年史
14. 気候変動から読みなおす日本史 (1) 新しい気候観と日本史の新たな可能性
15. 歴史を変えた気候大変動: 中世ヨーロッパを襲った小氷河期
16. 古代文明と気候大変動: 人類の運命を変えた二万年史

 

 

気候変動の書籍概要

 

気候安全保障の論理 気候変動の地政学リスク

 

「気候安全保障の論理 気候変動の地政学リスク」は、気候変動が遠因となって発生する紛争や暴動から国や社会を保護することを目的とした「気候安全保障」に焦点を当てた書籍です。気候変動は、異常気象や自然災害などの直接的な脅威だけでなく、多様な経路を通じて間接的にも人間社会の平和と繁栄に影響を与えると説明されています。残念ながら、具体的な内容の詳細についてはアクセスできる情報が限られているため、より詳しい概要を知りたい場合は、書籍を直接参照することをお勧めします。

 

 

現代気候変動入門―地球温暖化のメカニズムから政策まで

 

代気候変動に関連する広範なトピックをカバーする書籍です。この本では、基本的な気候科学から始まり、気候変動の経済的・政治的側面、さらには具体的な政策まで、幅広い情報を提供しています。

内容の一部を紹介すると、以下のような構成になっています。

  • 指数関数的増加: 炭素の社会的費用など、気候変動の経済学的側面について説明しています。
  • 気候変化政策の基礎知識: 適応、緩和、太陽放射管理、二酸化炭素除去など、気候変動対策の基本戦略について解説しています。
  • 緩和政策: 経済学的根拠、規制、市場ベースの規制、自主的な方法など、気候変動緩和のための政策やアプローチについて詳しく述べています。

気候科学と政治の小史: 気候科学の歴史、環境保護主義の登場、オゾン層破壊、酸性雨、自由市場の台頭、気候変動枠組条約、京都議定書、パリ協定など、歴史的な観点から気候科学と政治の関係について解説しています。

全体のまとめ: 不確実性のもとでの意思決定、長期的な目標の選択、温暖化を1.5℃または2℃に抑えるための政策など、気候変動に対処するための長期的な政策について考察しています。

これらの内容は、気候変動の科学的、経済的、政治的側面を理解するための包括的なガイドを提供しており、読者がこの複雑で緊急の問題について深く理解するのに役立つでしょう。本の詳細な内容は、購入した書籍や図書館での閲覧などを通じて確認することができます。

 

 

気候変動の真実 科学は何を語り、何を語っていないか?

 

『気候変動の真実 科学は何を語り、何を語っていないか?』は、アメリカの著名な科学者スティーブン・E・クーニンによる著作です。この本は、クーニン教授の自叙伝的要素を含み、彼の科学者としてのキャリア、特に地球温暖化に関する彼の見解を詳述しています。クーニン教授は、科学に基づいた客観的な情報を提供することに重きを置き、地球温暖化に関する一般的な誤解やメディアによる恐怖を煽る報道に疑問を投げかけています。

彼は、科学者としての責任を果たし、人々に正確な情報を提供することが重要だと強調しています。特に、彼は科学者が言っていないことがメディアや一般の認識として広まってしまっている現状に懸念を表明し、科学者としての立場からこの問題に取り組むべく、本を執筆しました。また、彼は科学者として地球温暖化に関する誤解を解き、現在科学が何を理解しているか、何をまだ理解していないかを明らかにしようとしています。

本書には、クーニン教授の幼少期のエピソードから始まり、彼が尊敬するファインマン教授との交流、学術界でのリーダーシップ、再生可能エネルギーの研究開発での経験、さらには政策立案者への提言に至るまで、彼の経験豊富なキャリアが綴られています。彼は、科学者としての良心から行動を起こし、科学的真実を広める使命を持っています。

この本は、科学者になりたいと考える大学院生や、科学と社会の関わりに興味を持つ人々にとって、重要な読み物となるでしょう。地球環境問題やエネルギー問題に関する理解を深めるための貴重な資料であり、科学者としての姿勢や社会との関係を考える上で参考になる内容が含まれています。

 

 

 

 

気候変動を学ぼう: 変化の担い手になるために

 

『気候変動を学ぼう: 変化の担い手になるために』は、気候変動問題に焦点を当てた書籍で、クライメート・リアリティ・プロジェクト・ジャパンが編集し、平田仁子、豊田陽介、エヴァン・ギャッチ、三谷優衣子が執筆に携わっています。この本は、気候変動問題への関心を持ち、対策に取り組みたいと考える人々向けに書かれており、世界および日本の現状、気候変動対策や政策・仕組みに関する情報を提供しています。

本書では、気候変動対策のフロントランナーたちが、日本と世界の現状や温暖化防止のためにできることを解説し、社会全体で取り組むべき課題と個々人ができる対策を提示しています。また、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリを始めとする、日本の若者や異業種からの気候変動アクション事例も紹介されています。

書籍の構成は以下の通りです。

  • 気候変動と私たちの社会の関わり
  • 深刻化する気候変動に対する私たちの責任
  • 気候変動を防ぎ、影響を緩和するためにできること
  • 日本の温室効果ガスの排出の特徴と削減の可能性
  • 日本の気候変動対策はどこまで進んでいるのか
  • 多様な主体のさまざまな取り組み
  • 持続可能な社会の姿と私たちにできること
  • 脱炭素社会に向けて動き出した人々

 

 

THE CARBON ALMANAC (カーボン・アルマナック) 気候変動パーフェクト・ガイド

 

『THE CARBON ALMANAC 気候変動パーフェクト・ガイド』は、世界40カ国以上の300人以上の研究者や市民によって作られた気候変動に関する資料集です。著名な経営思想家であるセス・ゴーディンが編者として関わり、2021年ゴールドマン環境賞受賞者の平田仁子が日本語版の監修を担当しています。

この本は、イラストやグラフを多用して、気候変動に関する純粋な事実をわかりやすく網羅しており、持続可能な地球に向けたコンプリートガイドとして構成されています。気候変動に関するあらゆる疑問に答えるためのファクトが含まれており、コラム形式で読みやすくなっています。

 

図解でわかる 14歳から知る気候変動

 

『図解でわかる 14歳から知る気候変動』は、気候変動に関する情報を図解を用いて分かりやすく解説した書籍です。この本では、地球の気候システムがどのように機能しているか、温室効果ガスが地球の温暖化にどのように影響しているかなどを詳細に説明しています。また、気候変動の歴史や、人間活動が気候に与える影響、さらには今後の気候変動の予測やそれに対する対策についても触れています。

 

この書籍は、気候変動によって引き起こされる様々な問題、例えば異常気象の増加、水の循環の乱れ、大型化する台風や海面上昇による影響などについても詳述しています。さらに、気候変動が世界経済に与える影響や気候難民の問題なども取り上げられており、気候変動が人類にとってどれほど深刻な問題であるかを浮き彫りにしています。

 

また、本書では持続可能な開発目標(SDGs)としての気候変動への対策や、パリ協定を含む国際的な取り組みについても説明しており、温室効果ガスの削減や脱炭素社会への移行についても触れています。さらに、個人レベルでできるCO2削減の取り組みについても言及しています。

 

このように、『図解でわかる 14歳から知る気候変動』は、気候変動の基本から、その影響、対策までを幅広くカバーしている教育的な書籍であり、気候変動について学びたい人々に適しています。

 

 

だれも教えてくれなかった エネルギー問題と気候変動の本当の話

 

だれも教えてくれなかった エネルギー問題と気候変動の本当の話 (14歳の世渡り術プラス)』は、ジャン=マルク・ジャンコヴィシとクリストフ・ブレインによって書かれた本です。ジャンコヴィシはエンジニアリング・コンサルタントでエネルギーと気候変動の専門家、一方のブレインは漫画家で、アングレーム国際映画祭で最優秀グラフィックノベル賞を2度受賞しています。

この本では、フランスを牽引するエネルギーの専門家と漫画家が、マンガ形式でエネルギーの歴史とそれがもたらす功罪、環境問題の解決手段についてユーモアと知性あふれる議論を展開しています。フランスで発売からわずか1年で56万部を超えるベストセラーとなったこの作品は、エネルギー問題と気候変動に関する重要な話題を取り上げています。

日本語版の監訳は古舘恒介が担当し、翻訳は芹澤恵と高里ひろが行いました。この本は200ページで、B5変形のサイズで並製されています。

 

 

 

大いなる錯乱 気候変動と〈思考しえぬもの〉

 

『大いなる錯乱 気候変動と〈思考しえぬもの〉』は、アミタヴ・ゴーシュによる著書で、気候変動に関連する深刻な問題に焦点を当てています。この本では、気候変動の影響がもたらす複雑な社会的、文化的な問題について考察しています。

著者は、気候変動が単に自然科学の問題に留まらないことを指摘しています。気候変動は経済、政治、社会の各面に深刻な影響を及ぼし、それに対する人間の認識や反応は非常に複雑です。例えば、環境の変化が移民や難民の問題にどのように影響を与えるかといった複数の側面から気候変動を捉えています。

また、本書は気候変動がもたらす危機に対して、人間がどのように認識し、対応していくべきかという点についても触れています。気候変動によるリスクや脅威に目を向け、それに対処するためには、従来の思考方法を変え、新しい視点で問題にアプローチする必要があると述べています。

このように、『大いなる錯乱』は、気候変動が人類にとっての「思考しえぬもの」としてどのように位置づけられているか、またその複雑さを理解し、それにどのように対応すべきかを探求する作品です。

 

 

地球46億年 気候大変動 炭素循環で読み解く、地球気候の過去・現在・未来

 

『地球46億年 気候大変動 炭素循環で読み解く、地球気候の過去・現在・未来』は、地球の気候がどのように劇的に変化してきたかを探求する書籍です。著者の横山祐典氏は、地球の気候変動の謎を解く鍵として炭素を挙げています。本書では、地球惑星科学の最新の知見を用いて、地球の気候が過去にどのように変動してきたかを詳細に解説しています。

書籍の中で、地球が「生命の星」となった大酸化イベントや、白亜紀の超温暖化の原因となった温室効果ガスの話、1000年以上大気から二酸化炭素を隔離する熱塩循環など、多岐にわたるトピックが取り上げられています。また、数年で10℃以上の寒冷化が起きた理由や、温暖化が進めば海面がどの程度上昇するかなど、現代の気候変動問題にも深く関わる内容が含まれています。

この本は、地球の過去の気候変動について、どのように測定されるのかや、その結果がどういうものであったのかを理解するのに役立ちます。また、過去の気候変動のデータを通して、現在の二酸化炭素濃度の変化や気温上昇との関連についても考察しています。

 

森林に何が起きているのか-気候変動が招く崩壊の連鎖

 

『森林に何が起きているのか-気候変動が招く崩壊の連鎖』は、森林生態系の専門家である吉川賢氏が著した本です。この本は、温暖化の影響による森林の異変が世界中でどのように観測されているのか、そしてそれがなぜ起きているのかについて解説しています。特に、近年の大規模な森林火災や森林破壊の経済的影響、自然の豊かさを保つために私たちがどう行動すべきかに焦点を当てています。

また、吉川氏は、フィールドワーク中の経験やエピソードを通じて、現地での生活や自然環境の変化をリアルに伝えることを試みています。例えば、フィールドワーク中に遭遇した蚊との格闘や、地域の動植物の生態、さらには現地での食文化に触れた話など、科学的な視点と個人的な体験が織り交ぜられています。これにより、読者は森林の変化だけでなく、その背後にある生態系の複雑さや、気候変動の直接的な影響をより身近に感じることができるようになっています。

 

本書では、温暖化による気候変動の進行と、それが私たちの生活環境にもたらす影響について深く掘り下げており、異常気象が今後も続く限り、事態が深刻化すると予想されています。そのため、温室効果ガスの排出削減による温暖化の阻止が急務であると説いています。

 

日本の気候変動5000万年史 四季のある気候はいかにして誕生したのか

 

 

『日本の気候変動5000万年史 四季のある気候はいかにして誕生したのか』は、日本の気候が過去5000万年間でどのように変化してきたかを探求する書籍です。この本では、日本の地形、地質、地球科学に関するさまざまなトピックが取り上げられています。日本列島の形成過程、気候変動の歴史、地磁気逆転、富士山の噴火、海洋地球化学など多岐にわたるテーマが語られており、気候変動の科学的側面と日本の自然史が詳細に記述されています。

 

 

気候変動リスクへの実務対応 ―不確実性をインテグレートする経営改革

 

『気候変動リスクへの実務対応―不確実性をインテグレートする経営改革』は、企業が気候変動リスクにどのように対応すべきかを詳細に解説した書籍です。この書籍は、気候変動が企業経営に及ぼす影響を理解し、適切な経営戦略を立てるための指針を提供しています。

 

主な内容は以下の通りです。

  • 気候変動に関連する国際論議と今後の方向性:国際会議のレビューや気候変動のメカニズム、緩和策や適応策について。
  • グリーンファイナンス市場の整備:気候変動とインフラ投資、資金調達に関する詳細やグリーンボンド発行のポイントなど。
  • 気候変動のインテグレーションのための基本事項の整理:ERM(エンタープライズ・リスク・マネジメント)の補強、事業と気候変動リスクの関連性など。
  • 気候変動と「リスクの特定」:気候変動の不確実性と社会経済経路シナリオ、ERM体系への組み込み方法。
  • 気候変動と「リスクの評価」:リスク評価の意義やインパクト分析、利用可能なデータやツール。
  • 気候変動と「リスク処理」:企業戦略やリスク処理、さまざまな業界での取り組み。
  • 気候変動と「モニタリング」:TCFD提言、関連動向、開示の意義と課題。
  • 経営環境の大きな変化への対応:ガバナンスの意義、気候変動とガバナンスの変化、リスクカルチャーの醸成。

この書籍は、気候変動に関連するリスクが企業の短期的・長期的な収益に影響を及ぼす可能性があること、またこれらのリスクが不可逆性、長期継続性、不確実性、地域性、多様性といった特徴を持つことを強調しています。そして、企業がこの新たな種類のリスクにどう対応すべきか、その具体的な方法を提案しています。

 

 

気候変動と「日本人」20万年史

 

『気候変動と「日本人」20万年史』は、ホモ・サピエンスの誕生から現代に至るまで、気候変動が日本人の歴史や社会に及ぼした影響を探る本です。著者の川幡穂高氏は、分子人類学や考古学の研究成果を基に、古気候学や古環境学の視点から日本人のルーツや社会の形成に関する大胆な考察を展開しています。本書では、過去の気候変動が日本の文化や社会にどのような影響を与えたかについて、具体的な歴史的事例を通じて論じています。

 

 

気候変動から読みなおす日本史 (1) 新しい気候観と日本史の新たな可能性

 

 

『気候変動から読みなおす日本史 (1) 新しい気候観と日本史の新たな可能性』は、中塚武氏をはじめとする編集者によって編纂された書籍で、全6巻シリーズの第1巻です。この書籍は、古気候データと文献史料や考古資料を詳細に対比させ、気候と歴史の関係についての最新の成果を提供しています。具体的には、2014年から2018年にかけて地球研において実施された「高分解能古気候学と歴史・考古学の連携による気候変動に強い社会システムの探索」というプロジェクトの成果に基づいています。

この書籍では、気候変動が日本の歴史に与えた影響を、新しい視点から再解釈しようと試みており、気候変動の研究と日本史の研究を結びつけることで、日本史における新たな可能性を模索しています。このアプローチは、気候変動の科学的な理解と歴史研究の間のギャップを埋めることを目指しており、新しい気候変動データが日本史の理解にどのような影響を与えるかを探求しています。

 

 

 

歴史を変えた気候大変動: 中世ヨーロッパを襲った小氷河期

 

『歴史を変えた気候大変動: 中世ヨーロッパを襲った小氷河期 (河出文庫)』は、気候学と歴史学の観点から、約500年前に起こった気候大変動、特に「小さな氷河期」と呼ばれる時期に焦点を当てています。この本は、この気候変動が人口大移動、農業革命、産業革命といった重要な歴史的出来事とどのように関連しているかを探求し、当時の民衆がどのように生き延びたかを詳述しています。

 

 

古代文明と気候大変動: 人類の運命を変えた二万年史

 

『古代文明と気候大変動: 人類の運命を変えた二万年史』(河出文庫)は、ブライアン・フェイガン著、東郷 えりか訳の本で、地球の気候変動と人類文明の関係を探る歴史書です。本書は、約2万年にわたる人類の歴史と古代文明の興亡を、気候学の視点から描いています。

内容としては、約1万5000年前の氷河時代の終わりから始まる「長い夏」と呼ばれる時代を背景に、古代文明がどのようにして誕生し、そして自然災害などによってどのように滅んでいったのかを、科学的な視点で解説しています。また、本書は洪水や干ばつなどの自然災害が古代文明に与えた影響を詳細に分析し、現代文明がこれらの大災害に対して抱える脆弱性について警告を発しています。

 

ブライアン・フェイガンはイギリス生まれで、カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の人類学名誉教授であり、多数の考古学関連の著作を持つ著名な学者です。訳者の東郷 えりかは、上智大学外国語学部フランス語学科出身で、多くの翻訳書を手掛けています。この本は、気候変動によって古代文明がどのように影響を受けたか、またそれが現代にどのような教訓を与えるのかを理解するのに役立つ作品です。