経済モデル
国民所得 \(Y\) の計算式
\[ Y = C + I + G + EX – IM \]
消費 \(C\) の計算式
\[ C = 20 + 0.8Y \]
投資 \(I\) の計算式
\[ I = 140 – 10r \]
政府支出 \(G\) は与えられた定数
\[ G = 40 \]
輸出 \(EX\) も与えられた定数
\[ EX = 50 \]
輸入 \(IM\) の計算式
\[ IM = 0.2Y + 10 \]
貨幣需要 \(L\) の計算式
\[ L = 0.2Y + 140 – 4r \]
実質貨幣供給量 \((M/P)\) は与えられた定数
\[ (M/P) = 200 \]
問題を解くために与えられた経済モデルの方程式を利用して、国民所得 \(Y\)、利子率 \(r\)、およびその他の経済変数を求めることが目的です。まず、国民所得 \(Y\) を求める方程式を立てて、それを解くことから始めましょう。
### 国民所得 \(Y\) の計算
国民所得 \(Y\) は次の式で与えられています
\[ Y = C + I + G + EX – IM \]
ここで、
– \(C\) は消費
– \(I\) は投資
– \(G\) は政府支出
– \(EX\) は輸出
– \(IM\) は輸入
それぞれの項目について、与えられた式により代入し展開します。
#### 消費 \(C\)
\[ C = 20 + 0.8Y \]
#### 投資 \(I\)
\[ I = 140 – 10r \]
#### 政府支出 \(G\)
\[ G = 40 \]
(これは定数です)
#### 輸出 \(EX\)
\[ EX = 50 \]
(これも定数です)
#### 輸入 \(IM\)
\[ IM = 0.2Y + 10 \]
これらを国民所得の式に代入します。
\[ Y = (20 + 0.8Y) + (140 – 10r) + 40 + 50 – (0.2Y + 10) \]
これを展開して整理すると
\[ Y = 20 + 0.8Y + 140 – 10r + 40 + 50 – 0.2Y – 10 \]
同類項を集めて整理します
\[ Y – 0.8Y + 0.2Y = 240 – 10r \]
\[ 0.4Y = 240 – 10r \]
\[ Y = \frac{240 – 10r}{0.4} \] \[ Y = 600 – 25r \]
### 貨幣市場の均衡条件
貨幣市場の均衡条件は、実質貨幣供給量が貨幣需要量に等しいというものです。すなわち、
\[ L = \frac{M}{P} \]
貨幣需要 \(L\) は次のように与えられています
\[ L = 0.2Y + 140 – 4r \]
実質貨幣供給量 \((M/P)\) は
\[ (M/P) = 200 \]
これらを等式で表すと
\[ 0.2Y + 140 – 4r = 200 \]
ここに \(Y = 600 – 25r\) を代入します
\[ 0.2(600 – 25r) + 140 – 4r = 200 \]
\[ 120 – 5r + 140 – 4r = 200 \]
\[ 260 – 9r = 200 \]
\[ 9r = 60 \]
\[ r = \frac{60}{9} \]
\[ r \approx 6.67 \]
利子率 \(r\) が求まったので、これを国民所得の式に代入して \(Y\) を計算します
\[ Y = 600 – 25 \times 6.67 \]
\[ Y \approx 433.25 \]
ここで求められた値は、国民所得 \(Y\) が約 433.25 で、利子率 \(r\) が約 6.67% です。この結果を用いて他の経済変数も計算することができます。