日本の大学院プログラム
【2025年度(2024年受験)情報】
2024/05/01
今年も東大公共についてお問い合わせを頂き、現在公共政策ベースの受験で参加していただいております。今年も多いのですが、多くの方がダブル・ディグリー/交換留学 プログラムにご興味を持っておられます。ただし志望理由書でその事を書きすぎることがありここはそこまで志望理由書に含めないようにしましょう。まずは東大公共での事をしっかり書きましょう。
2024/04/10
→2024/04/10に2025年度(2024年受験)の募集要項・入学願書が公開されました。
2024年度と比べ特段変更点はありません。一点、これまで「学習計画書」というフォーマットとなっていたものが2025年度(2024年受験)のものから「志望理由書」となりました。
注意書きも
大学院での学習計画及び学習計画と将来志望する進路との関係などについて記載すること。
また、学業以外の活動の経過についても、学習計画に関連するものがあれば記載すること。
から
本教育部を志望する理由を、学業及び学業以外の活動の経過、大学院で習得したい知識と能力、将来志望する進路と関係づけて記載すること。
となりました。大枠では言っていることは同じですがより、「これまで(過去)」と「大学院生活」と「これから(未来)」と直結させてほしいという意図が感じられます。個人が大学院のプログラムにどれだけ適合しているか、そしてその学問的な追求に対するモチベーションがどれほど強いかをアピールするようにしましょう。
また、エッセイテーマが出ておりませんのでそれぞれの併願でできる筆記や、計画書作成からスタートし、エッセイが出てきたら、それと合わせて東大公共用の志望理由書を書いてみましょう。
【2024年度(2023年受験)情報】
→2023/02/01、まだ東京大学公共政策大学院より情報が更新されておりません。
→2023/04/06に募集要項・入学願書が公開されました。
→2023/06/20にエッセイテーマが公開されました。
【エッセイテーマ試験区分(経済学)】
待機児童の問題と対策について、保育サービスの需要曲線と供給曲線、効果があると思われる対策について、需要曲線と供給曲線のグラフを用いてその効果を説明
今年も筆記がなくなりエッセイとなります。エッセイの題はまだ出ておりませんが、まずは去年までの題で練習しておきましょう。
*内容は経済学での専門科目を中心に記載しております。
・【例】2025年度(2024年実施)の東京大学公共政策大学院エッセイを確認する
・【例】2024年度(2023年実施)の東京大学公共政策大学院エッセイ
・東大公共政策のエッセイ対策
・東大公共政策過去問キーワード(経済学試験区分)
・東大公共政策TOEFL対策 – ボーダーラインはある?
・東大公共政策筆記試験過去問解答
一般選抜での選抜方法/倍率
募集人員
135人※
法政策コース、公共管理コース、国際公共政策コース、経済政策コース、国際プログラムコースの5つのコースについて募集を行う。ただし、コース別の定員は設けない。
※募集人員のうち、概ね65人については国際プログラムコースで別途募集する。
選抜方法
1)入学願書審査
入学願書には、所定の様式により、学業以外の活動の経過、大学院での学習計画及び学習計画と将来志望する進路との関係などについて記載したもの及び出身大学の学業成績に加え、所定の様式により、推薦書を添付するものとする。
願書審査はこれらの事項を総合的に判断して行う。
2)外国語審査
公共政策学教育部では共通の外国語として英語を用いるので、入学志願者は英語の能力を示すため、TOEFL(iBT (Special Home Edition も可) 又はPBTに限る。ITPは不可)の成績票を提出しなければならない。
ただし、英語を公用語とする国に所在する大学を卒業した者(令和4(2022)年3月31日までに卒業見込みの者を含む)には、TOEFL成績票の提出を免除する場合がある。免除の審査を希望する者は、5.(2)ク.を参照し期限までに必要書類を提出すること。
なお、英語以外の言語の能力を示すために、TOEFL成績票に加え、その言語の能力を証明する書類を入学願書に添付することができる。これは第一次選抜における総合的判断材料として用いられる。
3)専門科目審査
【2024年度入学】
国際法:日本にとって重要な国際法の問題を取り上げ、国際法の観点から分析・論評する。2400字以内
行政法:最高裁判所の判例を行政法学の議論を踏まえて分析・論評する。8400字以内
国際政治:関心のある国際問題について、その原因やメカニズムを国際政治学の知見に基づいて説明する。1600字以内
政治学(行政学を含む):先進国が直面する政治・行政問題について、そのメカニズムや歴史的背景を説明する。1600字以内
経済学(マクロ経済学、ミクロ経済学):待機児童の問題と対策について、経済学的な視点から論じる。1600字以内
【過去】
試験区分 | 提出するエッセイ |
1)法律 | 「行政法」及び「国際法」の2つを提出 |
2)行政 | 「政治学(行政学を含む)」及び「行政法」の2つを提出 |
3)政治 | 「政治学(行政学を含む)」及び「国際政治」の2つを提出 |
4)国際関係 | 「国際法」及び「国際政治」の2つを提出 |
5)経済学 | 「経済学(マクロ経済学、ミクロ経済学)」を提出 |
なお、経済政策コースを志望する者は、5)経済学を選択しなければならない。
4)口述試験
入学願書審査、外国語審査、専門科目審査を総合的に判断したうえで、その上位者について口述試験を行う。法律学・政治学・経済学の各分野を大学の学部専門課程において履修していない受験者については、専門科目審査以外の要素を相対的に重視して合否を判断する。
東京大学公共政策大学院(GraSPP)の審査・選抜で知っておきたいこと
東京大学公共政策大学院(GraSPP)の経済学(ミクロ/マクロ)での専門科目をする方への対策等や、受験ポイントをお伝えします。まずはどの大学院にも当てはまりますが、直近のパンフレットであったり、HP全体(入試要項だけでなく)をしっかり確認しましょう。知らなかった情報や、更新されており前とは違った情報もありますので是非確認することをおすすめします。
筆記試験・エッセイ
2023年度入学(2022年受験)以降での試験はどうなるか
*追記:2022年以降もも入試方式は筆記試験でなく、継続してエッセイとなりました。(下記の記事のケースの「3」となります。)
詳細は「東京大学公共政策大学院のエッセイ対策 – 今後はエッセイがスタンダード?」を確認ください。
(ここからの記事の文章(筆記試験・エッセイについての箇所)は2023年度に向けての記事となっております。)
2020年と2021年はコロナ感染症対策のもと入試方式に変更がありました。大きな変更点でいうとそれ以前まであった記述試験が2020年と2021年は行われず、その代わりエッセイの提出、また口頭試験が直接キャンパスでの対面での試験からオンラインに変更となりました。我々のところにも2020年と2021年での入試の際にも、この変更もあり様々なご質問や対策の相談がありました。
2022年の試験ですが、まだ現在(2022年01月)、この辺りの変更がそのまま続くのか、またコロナも落ち着き以前の形態に戻るのかはまだ、大学院の委員会の方でも決まっていないのが現実でしょう。この辺りは何か決まり次第、東大公共政策の入試HPにアップされる可能性がありますので、HPの入学情報は定期的に確認しておきましょう。
今の時点でですが、可能性としてありえることとして、いくつかケースに分けられます。
1. 今後コロナの感染症状況がよくなった(または状況は変わらずだが新しい生活様式になった)場合で
→ 筆記試験が開始されるケース(エッセイはなくなる)
2. 今後もコロナの感染症状況が変わらない(または悪化)場合で
→ エッセイの提出(筆記試験はなくなる)
3. 今後はコロナの感染症状況がよくなった(または状況は変わらずだが新しい生活様式になった)場合でも
→ エッセイの提出(筆記試験はなくなる)
のようなケースが考えられます。
2022年の変更によっては今後の長期的な受験方式が変更になる可能性も考えられるます。というのも1.のケースですと、考えられるのは受験方式がもとに戻ったと考えられ、エッセイでの対応が一時的だったと考えられ2023年以降の試験でもコロナの感染症状況が収まった状態なら筆記試験が通常通りとしてあると考えられます。
また2.でも2020年、2021年と同様の状況でしたら、これもまたエッセイが一時的な可能性としてまた行われることもあります。
ただし、3.のケースですが、このような状況だった場合、コロナの状況が改善してもエッセイでの対応ということになったら、おそらく2023年以降もコロナ状況に関係なく(良くなっても悪くなっても)エッセイが続くのではと考えられます。どちらかと海外大学院への出願に近いかたちになります。
最終的な決定は、おそらく公共政策の入試の委員会の方で、決めていくと思うのですが、様々な議論がされ決定されていきます。もしエッセイになった場合は、このエッセイ提出の入試期間で合格を決めて既に公共政策で学んだ生徒がそれまでの筆記試験があった2019年試験前の生徒と比べてもパフォーマンスが落ちなかった(またはそれ以上だった)場合などは、そのままエッセイになるかもしれません。
もし筆記試験に戻った場合は、やはりこれまでの基準のほうがメリットと委員会がみたということもできます。記述でのメリットは、特にそれまで(学部時)で経済学の単位を取ったことがなかったとしても(前提で経済学での受験科目の場合)、記述試験で結果を出せば、この受験生は経済学を理解できていると判断でき、もし経済学をメインで専攻(ここでは経済学を受験科目とする方を念頭に置いております)しておらずでも、幅広い層に合格のチャンスを与えることができます。
どちらにしても、もちろん良いのは(ここでは経済学(ミクロ/マクロ)での専門科目での受験を念頭に置いています)、授業も経済学でのものを多く履修し、良い成績をおさめ、筆記試験がきても、エッセイがきてもどちらにも対応できる場合でしょう。
エッセイでの試験になってしまった場合、若干不利になる可能性があるのが、学部時では経済学等を取ってはいないが、その後勉強して経済学の知識をつけた受験生です。この場合は筆記試験があれば自身の知識をつけたということを証明できるのですが、エッセイだけだとその辺りがしづらく、やはり成績表が重要になる可能性があるからです。
このように色々なケースが考えられますが、どちらにしても、まずは記述試験の対策を始めましょう。というのもエッセイに限っては早ければ1,2週間で完成できます。またどちらにしても、エッセイで求められるものが、課題の要項にもある通り、ミクロ経済学とマクロ経済(またはどちらか)の知見に基づき、書かなければならず筆記試験の対策は土台になります。ですので、アナウンスがあるまでは筆記試験について集中してやりながら、何かエッセイで書けそうな案も並行して考えるのがいいでしょう。
東大公共政策での英語TOEFL
東京大学公共政策大学院におけるTOEFL対策 – ボーダーラインはある?
英語でのスコアはTOEFLのみとなります。平均点は下記になり、90点辺りまでスコアが取れれば問題ないでしょう。90点以上が取れれば、それでTOEFL対策を終え、エッセイ/計画書(現在:東大は筆記はなし)に時間を費やすのが良いでしょう。もちろん、スコアが80点を切った場合でもこれまで合格の方はいますので、もし最終的にスコアが伸びなかったら割り切って提出をして、他のところでカバーするようにしましょう。
実施年 | 平均 | |
2013年度入試 | 2012 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 85.7点 |
2014年度入試 | 2013 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 87.6点 |
2015年度入試 | 2014 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 84.8点 |
2016年度入試 | 2015 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 84.2点 |
2017年度入試 | 2016 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 87.4点 |
2018年度入試 | 2017 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 88.0点 |
2019年度入試 | 2018 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 88.7点 |
2020年度入試 | 2019 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 86.1点 |
2021年度入試 | 2020 | 合格者のTOEFLスコア平均点 IBT 89点 |
筆記試験対策・難易度
*現在は筆記試験はありません。
過去問については、過去数年分は大学から取り寄せることができます。試験区分が経済学での専門科目はミクロ経済学とマクロ経済学になり120分でのテストになります。
試験自体は計算問題もそこまで複雑でなくオーソドックスな問題がでますが、文章問題は注意深く読んで答えられるようにすることが大切です。合格点というものはありませんが、全問問題を解けるように目標をおきましょう。特に正誤問題では答えが1つでない場合が少し頭を悩ませますが、一つ一つの用語がしっかり定義されたものの理解があれば惑わされず解けます。