【例】2024年度(2023年実施)の東京大学公共政策大学院エッセイ

公共政策学でのおすすめ本 – 大学院でのテキストもを確認する

問題

厚生労働省の「保育所等関連状況取りまとめ」によれば、2017年の全国の待機児童数は約2.6万人であったが、待機児童解消のための取組により、その後の待機児童数は減少傾向にある。待機児童の問題と対策について論じなさい。その際、以下の2つの内容を含むこと。(1)保育サービスの需要曲線と供給曲線のグラフを用いて、待機児童問題とはどのような問題であるかを説明しなさい。問題を説明する際には、望ましい保育所の定員を何らかの考え方に基づいて設定して、それと異なった定員をとった場合に生じる問題の性格を経済学的に明らかにしなさい。(2)効果があると思われる対策について、需要曲線と供給曲線のグラフを用いてその効果を説明しなさい。もしあなたの考える効果が需要曲線と供給曲線で表すことができない場合は、その理由をのべたうえで、別の形で説明しなさい。

(1)
・需要Dと供給Sでの交点(E*)が市場での最適な保育サービスの供給/需要

・ここでn’<n*の供給が公共部門によってなされない
料金はp’の水準。

・この時、供給は図のn+の水準となり[n+-n’]だけ超過需要が発生。
→これが待機児童

 

(2)対策:保育料の値上げ
・供給↓
・(供給も増やせれば)供給も↑
→待機児童:需要ギャップ減少

 

*①<②→待機児童の減少

・priceを動かさず収容数だけで増やそうとする対策はコストが膨大&膨大の需要ギャップに対応する必要があり、やはりpriceを動かすことが必要という意見。

・ただ、エッセイを書く上では、社会福祉的な配慮(母子家庭など)も行う点は触れたほうが良い。

 

公共政策学でのおすすめ本 – 大学院でのテキストもを確認する